iOSの最新ベータ版「パブリックベータ」をiPhoneに導入する方法

    パブリックベータ

    パブリックベータ
     
    iPhoneやiPadなどに搭載されている「iOS」ですが、最新版は正式にリリースされる前に、開発者向けおよびパブリックベータ版のテストユーザー向けのテスト版として、「ベータ版」をリリースしています。
     
    執筆現在の2016年2月24日は、開発者向けおよびパブリックベータ版のテストユーザー向けに、iOS9.3の4回目のベータ版がリリースされています。ブルーライトをカットしてディスプレイの光を目にやさしい色に変えられる「Night Shift」モードの採用など、いくつかの機能が追加されています。
     
    しかしこういったベータ版を利用するには、どこでなにをしたらいいの?と思っていた人も多いかもしれません。今回はパブリックベータ版のテストユーザー向けのベータ版を利用する手順を解説します。
     

    iOSのベータ版って誰でも試せるの?もとの状態に戻せるの?

    iOSのベータ版は、現在開発中の最新バージョンを試用できるものです。端末に実際に導入して、プログラムに不具合がないかを調査するために行われています。
     
    iPhoneなど向けにアプリを開発している開発者向けのベータ版は、開発者として「Apple Developer Program」へ登録することと、年会費を支払う必要があるため、誰でも気軽に利用することはできませんでした。
     
    しかし2015年より、一般のユーザーでも利用できるパブリックベータ版のテストユーザー向けのベータ版が登場しました。テストユーザー向けでは開発者登録や年会費も必要なく、個人で登録すれば誰でも最新のiOSを試すことができます。ただし正式なリリース版ではないので、エラーや不具合が発生したり正しく機能しなかったりする可能性があります
     
    また、ベータ版を導入する前にバックアップを作成していれば、ベータ版を導入する前の状態に戻すことが可能です。エラーや不具合が発生する可能性もあるため、ベータ版を利用する前には必ずバックアップを作成しておきましょう。
     

    iOSのパブリックベータを利用するには何が必要なの?

    iOSのパブリックベータ版のテストユーザー向けベータを利用するには、以下の条件を満たしている必要があります。
     

    • Apple IDを取得している
    • 「Apple Beta Software Program」に参加する
    • 動作対象機種を持っている

     
    ベータ版は、Appleのベータ版を利用するためのプログラム「Apple Beta Software Program」のメンバーになり、指示に従ってバックアップの作成と構成プロファイルのダウンロードを行えば、最新のパブリックベータと今後のアップデートを、Mac App StoreまたはiOSのソフトウェア・アップデートから直接入手できるようになります。
     
    「Apple Beta Software Program」への参加やソフトウェアはいずれも無料で、ベータ版のテストに対する報酬は発生しません。
     
    なお注意点として、ベータ版のiOSは、Appleの機密情報扱いになっています。Appleが公開した情報を除き、ベータ版に参加していない人に情報を話したり、スクリーンショットなどをウェブサイトやSNSに投稿することは禁止されています。
     

    Apple Beta Software Programに登録する手順

    1
    Apple Beta Software Programのサイトにアクセス

  • ベータ版を試す前に、iOSデバイスのバックアップをとりましょう。
     
    バックアップが完了したら、ホーム画面から「Safari」を起動し、「Apple Beta Software Program」(https://beta.apple.com/sp/ja/betaprogram/)にアクセスします。
  •  

    2
    ベータソフトウェアプログラムに参加登録

  • ページをスクロールして「登録」ボタンをタップします。
  •  

    3
    Apple IDにサインイン

     

    4
    Apple Beta Software Program契約を確認
  • 契約を読み、同意する場合は「承諾」をタップします。
  •  

    5
    パブリックベータ用のガイドを確認
  • 「Apple Beta Software Program」への参加が完了しました。パブリックベータ用のガイドが表示されるので一通り読みましょう。
  •  

     

  • それではパブリックベータ版を導入する手順へと移ります。今回はiPhoneでの導入手順について解説します。
  • iPhoneにパブリックベータ版を導入する手順

    1
    構成プロファイルをダウンロード

  • パブリックベータ用ガイドの「お使いになる前に」の項目から、「お使いのiOSデバイスを登録」してください…の箇所をタップします。
  •  

  • ベータ版を入手するための手順が表示されます。
  • ベータ版をインストールする前に、必ずiPhoneのデータ・ファイルのバックアップを作成しましょう。
  •  

  • 「プロファイルをダウンロード」ボタンをタップします。
  •  

    2
    構成プロファイルをインストール
  • プロファイルのインストール画面が表示されます。右上の「インストール」をタップします。そしてiPhoneのパスコードを入力します。
  •  

     

    3
    承諾画面を確認
  • 承諾画面が表示されます。確認した後「インストール」をタップし、再度表示されるインストールをタップします。
  • 承諾内容には、パブリックベータ版はAppleの機密情報であることや、パブリックベータのスクリーンショットを公開したり投稿することは禁止されている、などが含まれています。
  •  

     

    4
    iPhoneを再起動

  • 構成プロファイルのインストールが完了しました。iPhoneの再起動が必要なため、「再起動」をタップします。
  •  

    5
    設定を起動し、ソフトウェアアップデートを実施
  • iPhoneの再起動が完了したら、ホーム画面から「設定」を起動します。
  • そして「一般」をタップし、「ソフトウェアアップデート」をタップします。
  •  

     

    6
    パブリックベータをインストール

  • 現在利用できるパブリックベータのバージョンが表示されます。執筆現在インストールできるパブリックベータ版は、「iOS 9.3 Public Beta 4」です。
  • 「ダウンロードとインストール」をタップして、インストールを開始します。
  •  

    7
    パスコードを入力

  • パスコードの入力を要求された場合は、iPhoneのパスコードを入力します。
  •  

    8
    利用条件を確認
  • 利用条件が表示されるので、確認して「同意する」をタップします。
  •  

     

    9
    パブリックベータへのアップデートが開始

  • パブリックベータ版へのアップデートに必要なファイルのダウンロードが開始されます。アップデート用ファイルのダウンロードが完了したら、インストールが始まり、完了すると自動でiPhoneが再起動されます。
  •  

    10
    パブリックベータへのアップデートが完了

  • パブリックベータ用ガイドに記載されていた通り、パブリックベータ版にはフィードバックアシスタントが付属しています。対処が必要な不具合や、改善が必要な機能などを発見した場合に、同アシスタントを利用してAppleに報告することができます。
  • ホーム画面の2ページ目に「Feedback」というアプリが追加されており、これを起動すると同アシスタントを利用できます。
  •  
    以上でパブリックベータ版の利用が可能になります。重ね重ねになりますが、もしバックアップを取っていなければ、正式版がリリースされるまでベータ版を使い続けることになります。くれぐれも、ベータ版を試す際には必ずバックアップを取ってから行ってくださいね!
     


    この記事がお役に立ったらシェアお願いします
    目次