ソフトバンク孫社長「通信料金の値下げは真剣に考慮している」

    孫社長

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    本日2月10日、ソフトバンクグループは2016年3月期第3四半期の決算を発表しました。その決算説明会の場で孫社長は、キャッシュバック実質0円がなくなった今、通信料金の値下げを「真剣に考慮している」と発言しました。

    キャッシュバック、実質0円中止で環境は変化

    2月からMNPで転入する契約者へのキャッシュバックや、携帯機種代金と通信料金を合算する形で割り引く端末実質0円での販売がなくなりました。このことで携帯電話販売の現場は大いに揺れています

     

    実際に2月に入ってauショップへのの来店数は2割減となり、またソフトバンクでも激減とは言わないものの来店数が減っていることが、各社の決算報告の場で明らかになっています。

     

    営業利益

     

    しかし通信キャリアとしては、キャッシュバックや端末値引きがなくなったことで営業費用が抑制され、利益は増えると予想されています。

    ユーザー還元が焦点に

    この増えた利益をユーザーにどのように還元するかが、キャリアの課題にもなっています。ソフトバンクではエントリーユーザー向けの割引(学割)やヘビーユーザー向けのデータプレゼントもその一環としていますが、通信料金自体の値下げも「真剣に考慮している」ようです。

     

    ただ「考慮」がどこまで具体的なのかは不明です。現時点では値下げの可能性は低いのかもしれませんが、他社が値下げ競争を仕掛けてくれば、積極的に応戦する構えをとっているのかもしれません。

    現金の収穫期に入ったとも

    同時に孫社長は国内通信事業について「現金の収穫期に入った」とも発言しています。設備投資が一巡し、売上がそのまま利益につながる時期に入ったことを表現した発言だと思われますが、この収穫期を通信料金の値下げで簡単に手放すことは考えにくいです。

     

    「収穫期」発言からは、何か大きなきっかけがなければ携帯電話料金の値下げ競争は起こらないことが読み取れます。ユーザーとしては何とか値下げ競争につながってほしいのですが、なかなか難しいのかもしれません。
     
     
    Source: ソフトバンク決算説明会
    (KAZ)

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