セルラー機能を搭載したMacBookが出るとの噂〜需要はいかに?

2025年現在、セルラー機能を搭載したMacBookは販売されていませんが、来年にもモバイル接続可能なMacモデルが登場するとの噂が囁かれています。実際に需要はあるのでしょうか?iPhoneからのテザリングで十分ではないかと思ってしまうところですが、どんなメリットがあり得るのか、検証していきましょう。
テザリングの問題はバッテリーの減りと過熱
AppleがMacBookにセルラー機能の搭載を考慮しているのは、ライバルであるMicrosoftが5G接続可能なCopilot+ PCを今月発売するからだと言われています。

ノートパソコンから直接モバイル接続できるようになったからといって、何か利点があるのだろうかと勘ぐりたくなりますが、iPhoneからインターネット接続を共有(テザリング)する際の最も大きな問題は、バッテリーの減りが非常に速くなることと、デバイス自体が熱を持ちがちだという2点が挙げられるかと思います。

これらの問題が解決されるのであれば、MacBookで直接セルラー接続を行う意味は十分あると考えることは可能です。
コスト面ではさらにかかりそう
しかしながら、MacBook上で個別のモバイル接続を持つということは、iPhoneとは別のSIMが必要となるため、コスト面ではかさばりそうなのが危惧されるところです。
著者の場合、この理由でApple Watchなどのデバイスにセルラー機能はないほうが良いと考えてしまいがちです。毎月の出費となると、このコストという側面はやはり外せないのではないでしょうか。
MacBookにセルラー機能を持たせるには何が必要なのか
MacBookを直接モバイル接続可能にするためには、セルラーモデム(無線機)、アンテナ、ベースバンドプロセッサ、モデムに加え、信号の減衰対策や電力要件なども必要になってきます。
物理的なSIMではなく、eSIMだったら簡単に搭載できるのではないかと一瞬思ってしまいますが、Wi-Fiと携帯通信は仕組みも使う帯域もまったく別物であることを念頭に置かなければなりません。
過去に主流だったのはUSBドングル
ノートパソコン上でモバイル接続を行うというアイデア自体は決して新しいものではなく、日本ではドコモの「L-02C」などのUSBドングルが使用されていた時代がありました。

その後、USBドングルからモバイルWi-Fiルーターへと移っていき、今ではスマホでのテザリングが最も主流となっています。
Photo: Microsoft, Kahusi, Apple