iPhone18シリーズ向けA20/A20 Proの卸価格値上げが本体価格にも影響?

iPhone18シリーズに搭載される見通しのA20とA20 Proは、それらを製造するTSMCの2nmプロセス「N2」の製造コストが高いため、最終的にiPhone本体の価格に転嫁されて値上げされる可能性があると、リーカーのDigital Chat Station氏が指摘しています。
TSMC「N2」の立ち上がりは順調だが
TSMCの2nmプロセス「N2」は順調な立ち上がりをみせており、米アリゾナ州のFab21で製造されたAMDの第6世代EPYC「Venice」プロセッサ用のコアコンプレックスダイ(CCD:Core Complex Die)が届けられたことが報告されていました。
そのため、歩留まり率の低さによる製造コストの高さは考えにくい状況です。
GAAへの移行で製造コスト上昇か
その場合、N2における製造コスト上昇に影響を与えているのは、現行の3nm世代におけるトランジスタ構造であるFinFET(Fin Field-Effect Transistor)から、GAA FET(Gate All Around Field-Effect Transistor)に移行することに伴うものでしょう。

関税問題のほうが本体価格に影響することを懸念
ただし、N2で製造されるA20とA20 Proの卸価格値上げがiPhone18シリーズの本体価格値上げに直結するとは限らないと予想されます。
Aシリーズの製造プロセスは5nmや3nmと微細化されるたびに高くなる半導体製造コストにより、iPhone本体の販売価格値上げに影響するとそのたびに懸念されてきましたが、AppleはTSMCと有利な条件で契約していますので、米国での販売価格はここ数年変わっていません。
iPhone18シリーズ値上げ要素としては、N2の製造コストよりも関税問題がどう着地するかのほうが大きいと考えられます。
Source:Digital Chat Station/Weibo