Qualcomm、独占禁止法違反でEUから9億9,700万ユーロの制裁金

欧州委員会は24日、半導体メーカーのQualcommがAppleと、他企業を競争から排除するような取引契約を結んでいたとして、9億9,700万ユーロ(約1,350億円)の制裁金を科したと発表しました。
Appleに報酬金を払っていた?
Qualcommは、同社のLTEチップのみを使用するよう過去5年間Appleに働きかけていたといわれています。
欧州委員会によれば、Qualcommは単にチップの価格を下げるだけでなく、ライバル社からチップを買わないようにAppleに報酬金を渡していたとのことで、これが独占禁止法に抵触するとされています。同委員会は2015年にQualcommのLTEチップの独占に関する調査を開始しました。
EUでは市場の独占自体は違法ではないものの、競争を妨げることは禁止されています。調査によると、2011年から2016年の間、QualcommのLTEチップは市場シェアの90%以上を占めていたとのことです。
Qualcommは調査結果に反論
Qualcommは、欧州委員会の独占禁止法違反の制裁に対し、「決定にまったく同意できない」と反論する声明を発表しました。
Qualcommの法律顧問および執行副社長を務めるドン・ローゼンベルグ氏は以下のようにコメントしています。
この取引がEUの独占禁止法に抵触しておらず、市場競争やヨーロッパの消費者に不利な影響をもたらしてしないと確信している。
ローゼンベルグ氏によれば、Qualcommには違憲審査に反論する十分な論証があるとのことで、同社はすぐさま手続きを開始するとみられています。
Source:欧州委員会 via VentureBeat
Photo:Kārlis Dambrāns/Flickr
(lexi)