アップル、「最も他社の特許に異議申し立てをした企業」に輝く

apple 特許

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革新的な製品を次々と世に送り出すには、他社に先んじて特許を取得することが欠かせませんが、似たような特許を取得しようとする他社に対しても厳しく目を光らせる必要があります。調査の結果、テクノロジー企業のなかでアップルが最も多く、他社の特許申請を無効とすべく異議を唱えていることが分かりました。

飛び抜けて多いアップル

調査会社Lex Machinaが行った調査によれば、2012年9月から米国特許商標庁特許審判部(Patent Trial and Appeal Board:PTAB)に対し、アップルは252もの異議申し立てを行っていることが分かりました。
 
2位のサムスンが100であることと比べると、いかにアップルが抜けて多いかがよく分かります。サムスン以下は、グーグル、LG、マイクロソフトとお馴染みのテクノロジー企業が続きます。なお特許申請件数自体は、意外にもアップルはそこまで多くありません。

異議申し立てを行いやすい土壌


しかし、どうしてここまで異議申し立てが行われるのでしょうか。それはPTABがこうした活動の温床となっているからだ、とFortuneは分析しています。
 
そのための審判部なのだから当たり前では、とも感じますが、法律によって簡単にライバル会社の特許に異議申し立てできる仕組みが出来上がっており、近年はテクノロジー企業が積極的にこうした仕組みを利用しているそうです。とはいえ、異議申し立てが必ずしも通るわけではなく、勝率は23%とのことです。
 
大企業同士ならば、まだ互いに戦う体力もありますが、実際に大企業がこの仕組みを利用して芽を詰むのは、小さな発明家の特許だそうです。もちろんPTABは、実態がないのにもかかわらず特許だけ取得しておき、大企業から高額な特許使用料をせしめる「パテント・トロール」対策に役立っているという面もあります。
 
 
Source:Fortune
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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