iPhoneチップメーカーのTSMC、大幅な小型化可能にする5nmプロセスも視野に

    TSMC Apple A9チップ

    Apple TSMC サムスン
     
    アップルのサプライヤーとして、A10プロセッサの生産を独占的に請け負うとされているTSMCですが、他社の追随を許さないほど、大幅な技術革新に成功していることが分かりました。

    サムスンが脱落し一人勝ちムードのTSMC

    iPhoneのSoCであるA10プロセッサの受注ではライバルであるサムスンを退け、一人勝ちのムードが漂いつつあるTSMCですが、これにはiPhone6sに搭載されているA9プロセッサでサムスン側に「チップゲート」問題が発生したことに加え、早くよりA10プロセッサに用いている独自FOWLP技術の「InFO(Integrated Fan Out)」をアップルにアピール出来たことが大きいと言われています。
     
    これは16nmプロセスではあるものの、従来のFCCSP技術の限界を突破した、さらなる基盤レス化と低背化、コスト減少を可能にする新技術です。
     
    しかし、TSMCが先日行った投資家向けの説明によれば、同社はすでに更なる小型化を推し進めるべく、すでにファウンドリ業界の最先端である10nmプロセスどころか、7nmプロセスの生産に向けて取り組んでいることが明らかとなりました。

    7nm、いや5nmすらも視野に

    A10
     
    CEOである刘德音氏によれば、2018年にまでは同プロセスでの生産が開始できるとのことです。この「生産」が大規模生産を意味するのか、テスト生産なのかは分かりませんが、5nmプロセスすらも2020年までに生産技術を確立できる見込みがあるとあっては、我々の想像するよりも速いスピードで、技術促進が行われていることは間違いありません。
     
    こういったTSMCの他の追随を許さない技術面から、アナリストはすでにiPhone7sに搭載される可能性のあるA11プロセッサもTSMCが独占的に受注するのではないかと見ています。ただ、サムスンと提携していたがために遅れを取ったと主張するGlobal Foundriesも「A~」シリーズ受注競争に名乗りを上げているだけに、今後の業界動向には要注目と言えるでしょう。
     
     
    Source:威锋网
    (kihachi)

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    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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