WWDC24の隠し球?Appleが最新MacやiPadに忍ばせたThreadチップ
最近発売したiPad Pro(M4)やiPad Air(M2)、M3ファミリー搭載のMacには、Appleが明らかにしていないものの、Thread通信用チップが搭載されている、と海外メディアが報じています。世界開発者会議(WWDC24)で、MacやiPadのスマートホーム対応が発表される可能性があります。
最新のMacやiPadにひそかに搭載されるThread通信チップ
2023年9月にiPhone15 Pro、iPhone15 Pro Maxを発表した際、Appleは「初めてのThread対応スマートフォンとなり、今後のホームアプリの統合の機会を切り開きます」と説明しています。
Appleは、iPhone15 Pro/15 Pro MaxはThread対応を明らかにしているのに対して、最新モデルのMacやiPadシリーズ(具体的にはM3搭載MacBook ProやMac、iPad Air(M2)、iPad Pro(M4))の仕様として、Thread対応をうたっていません。
しかし、これら最新のMacやiPadの発表前に、Appleがアメリカの連邦通信委員会(FCC)にThread通信テスト結果を届け出ていることが分かった、と米メディアThe Vergeが報じています。
対応していない通信規格のテストを行うはずはないので、これらの新製品にもThread対応チップが搭載されている、と考えられます。
WWDC24でMacやiPadのThread対応が発表か
上記の最新モデルMacやiPadは、Threadネットワーク通信対応のハードウェアを搭載しているものの、ソフトウェアで動作を制限している状態にあると推測されます。
そのため、日本時間6月11日に迫った世界開発者会議(WWDC24)の基調講演で、macOS 15やiPadOS18の、Threadによる高度なスマートホーム対応が発表される可能性が高そうです。
なお、Apple製品で初めてThreadに対応したのは2020年に発売されたHomePod miniです。現在販売されている製品では、HomePod(第2世代)、Apple TV 4Kも、製品仕様のページで、Threadネットワーク対応と明記されています。
スマートホームを超えた機器連携が可能に?
Threadは、スマートホーム機器の業界標準規格Matterに採用されている、低消費電力のメッシュネットワークの通信プロトコルです。Thread対応により、スマートホーム機器のネットワーク構築がより簡単に低コストで可能となります。
The Vergeは、Threadはスマートホームに限らず、スマートウォッチ、医療機器、フィットネス機器、AirTagやキーボード、マウスなどをMac、iPhone、iPadに接続するのにも活用できるだろう、と指摘しています。
Source: The Verge
Photo: Apple (1), (2), OpenThread