クックCEOが中国市場について弱音、長期的な見立ては明るい?
現地時間5月2日、Appleは2024年度第2四半期(2024年1月〜3月)の業績発表を行いましたが、ティム・クック(最高経営責任者)がその中で、中国について「世界で最も競争率の高い市場だ」と悲観的な意見を述べたことが話題になっています。
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最近中国での売上が振るわないApple
2024年に入ってからというもの、Appleの中国市場での売上に関してネガテイブなニュースしか聞こえてこないのが厳しい現状です。
3月には、2024年に入ってから6週間の時点でAppleの出荷台数が前年と比べて24%減となったと伝えられていました。
この背景には急に勢いを取り戻したHuaweiがあるとされていますが、Appleは中国で異例の割引キャンペーンを行うなど、苦戦を強いられています。
長期的な兆しは明るい?
クックCEOは業績発表の中で中国市場について悲観的なコメントをしたものの、「長期的な見立てはとてもポジティブなものである」と復活の瞬間は必ず訪れると信じている旨を述べています。
現在のところ、中国ベンダーとAppleの売上を分かつのはAI機能だといわれており、AppleがiPhone16シリーズでAI機能を大々的に打ち出せば、売上回復は容易であると楽観的な見方のアナリストもいます。
Appleにとって中国は今後も重要であり続ける
Appleはベトナムやインドへと生産移管など、サプライチェーンの多様化を行っていると以前から伝えられていますが、それでも中国国内のサプライヤーの数は年々増加の一途をたどっており、これからも中国はAppleにとって重要な位置を占め続けるとみられています。
Appleは2024年現在286の生産および開発施設を中国国内に抱えているとされており、昨年から10施設増えたことになります。
Source: Nikkei Asia