Apple、カナダのAIスタートアップを買収〜新AI機能の発表を準備
Appleがカナダの人工知能(AI)スタートアップDarwinAIを買収した、とAppleの動向に詳しいBloombergのマーク・ガーマン記者が報じています。Appleは今年6月に開催の世界開発者会議(WWDC)で新たなAI機能を発表するとみられており、そのための準備を着々と進めているようです。
DarwinAIとはどんな会社なのか
DarwinAIは、工場での部品の製造工程において画像認識により検査を行うAI技術を開発しており、様々な業界の顧客にサービスを提供しています。
しかしながら、Appleにとってより重要なのは同社の持つ人工知能システムの小型化と高速化の技術だそうです。Appleはクラウドに依存しないオンデバイスでのAI機能を念頭に置いているため、DarwinAIの技術が役立つ可能性があるとされています。
今回の買収契約の一環として、DarwinAIの立ち上げに関わったオンタリオ州ウォータールー市に本部を置くカナダの州立大学ウォータールー大学のAI研究者アレクサンダー・ウォン氏も、AppleのAIグループにディレクターの一人として加わったとのことです。
DarwinAIは2022年時点で、1,500万ドル(現レートで約22億円)以上を調達していたことがわかっています。
Appleの新AI機能とは?
AppleはOpenAIのChatGPTやその他のテック企業GoogleやMicrosoftに対してAI開発で遅れを取っているとされていますが、WWDCではどのようなAI機能を発表するのでしょうか。
Appleはカスタマーサポートに生成AIを使用しており、オフィス関連アプリへのAI機能追加の噂も囁かれています。
また、開発者のためのXcodeのAI機能の存在なども明らかになってきていますが、全体的に見てアッと言わせるような機能であることを願うばかりです。
Photo: DarwinAI