VLCメディアプレーヤー、すでにApple Vision Pro専用アプリを用意

VLC

あらゆるコーデックの動画を再生できる人気のオープンソースメディアプレーヤー「VLC」は、すでにAppleの複合現実(MR)ヘッドセットVision Pro用のアプリの開発を終えていることが明らかになりました。

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総ダウンロード数は50億超え

VLCメディアプレーヤーの開発を行う非営利組織VideoLANの理事長を務めるジャン・バティスト・ケンプ氏は、VLCの総ダウンロード数が50億を超えたことで、Lowpassという米ブログから取材を受けています。

VLCは総ダウンロード30億の大台を2019年始めに突破し、ローンチから23年の時を経て50億ダウンロードに到達しました。

VLCといえばデスクトップ環境というイメージが強いですが、最近ではiOS/Android版アプリのダウンロードも伸びており、おおよそ3億1,800万回ダウンロードされているとのことです。

Vision Pro用アプリはすでに出来上がっている?

ケンプ氏によれば、すでにApple Vision Pro用のVLCアプリは出来上がっているものの、リリースにはこぎつけていないとのことです。これはまだデバイスのユーザーベースがあまりに小さく、ユースケースが考えられないからだそうです。

一方、ライバルデバイスであるMetaのQuestヘッドセット用アプリの開発はまだ行っていないことを同氏は明かしています。「すでにたくさん良いプレーヤーがあるから」というのが同プラットフォーム向けのアプリ開発を行っていない理由だそうです。

ストリーミング時代になぜメディアプレーヤーのDLが増加しているのか

Netflixなどのストリーミングが主流のメディア環境の中で、モバイルプラットフォームでのVLCプレーヤーのダウンロードが増えているのは、海賊版が出回ることが以前よりも多くなったためだそうです。

というのも、ストリーミングプラットフォームは一様に値上げを続けているからです。

海賊版の動画ファイルの場合、様々なコーデックのものがあると想像されるため、VLCが役に立つのも頷けます。

Vision Proではアダルトコンテンツの再生が制限されるなど、何かと規制が厳しい印象があるため、VLCプレーヤーは専用アプリをリリースするタイミングを伺っているのかもしれません。

Photo: VideoLAN

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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