サイドローディングでも手数料徴収?Appleの新方針が波紋!
Appleは欧州連合(EU)のデジタル市場法(Digital Markets Act)に則り、App Storeを介さないアプリのダウンロード、いわゆるサイドローディングを許可する構えですが、そこには手数料は依然として発生する見通しである、とThe Wall Street Journalが伝えています。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. Appleは、App Storeを介さないアプリのダウンロードを許可する構えだという。
2. アプリのサイドローディングには手数料が発生する見通しとのこと。
3. サイドローディングのセキュリティ上の危険性は以前から指摘されていた。
サイドローディング=手数料なしではない?
iPhoneやiPadにアプリをダウンロードするには、App Storeを介さなければならないことは周知の事実ですが、絶対的とみられたこの鉄則が一部の地域では揺らぎつつあります。
EUでは、巨大テック企業による反競争的なビジネス慣行を取り締まるためデジタル市場法という新たな規則が制定され、AppleのApp Storeも規制対象として指定されています。
Appleはデジタル市場法に対応するため、App Store以外からでもデバイスへのアプリのダウンロードを行えるようにするサイドローディングを許可すると以前から報じられていましたが、これには依然として手数料が発生する見通しであることが明らかになりました。
Appleはサイドローディングされるアプリのレビューを行う予定で、それに伴い手数料を徴収する計画であるとのことです。
サイドローディングの危険性は確かに高い?
AppleはiPhone/iPadへのアプリのサイドローディングには一貫して批判的で、特にセキュリティ面の問題を指摘してきました。
専門家もデバイスを悪意のあるマルウェアから守るためにはサイドローディングを避けることだと忠告しており、独占禁止とセキュリティとの間で意見が分かれていました。
今回のAppleのサイドローディングされるアプリのレビューを行うという姿勢は、形式上サイドローディングを許可しつつ、セキュリティ面も担保する唯一の方法なのかもしれません。
とはいえ、サイドローディング=手数料/規制なしと思っていた開発者の方々は肩を落としているのではないでしょうか。
Photo:Apple
(lexi)