スノーデン氏、プッシュ通知のプライバシー問題を指摘!
とある国の当局が、AppleとGoogleにプッシュ通知の管理から得られるユーザーデータを要求している、とロン・ワイデン米上院議員が司法省への書簡の中で述べたことが話題になっていますが、プライバシーの支持で知られるエドワード・スノーデン氏は、「プライバシーにとって好ましくないデザイン」と非難しました。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. 米上院議員が、AppleとGoogleにプッシュ通知の管理から得られるデータを要求している政府があると述べた。
2. プライバシーの支持者であるスノーデン氏は「プライバシーにとって好ましくないデザイン」と非難。
3. Appleは現在透明性レポートの更新を行っていると語っている。
プッシュ通知のデータの危険性とは?
あらゆる種類のアプリはスマートフォンのユーザーに最新情報を知らせるためプッシュ通知に依存していますが、これらの通知のほとんどはAppleとGoogleのサーバーを経由しています。
そのため、AppleとGoogleはアプリからユーザーへと流れるトラフィックを把握することができ、これらのデータは特定の政府に監視目的で悪用される可能性がある、とワイデン上院議員は指摘しています。
すでにある政府がデータを要求している?
ワイデン上院議員によれば、すでにプッシュ通知のデータを用いてユーザーを監視している政府が存在するとのことです。
タレコミをした情報筋によると、この国とは米国と同盟関係にある民主主義国家であるとのことですが、具体的な国名は明かされなかったようです。
Appleは実際にその政府からデータの要求があったことを認めており、情報共有が禁じられていた、とも声明の中で述べています。同社は現在透明性レポートの更新を行っているとも語っています。
構造自体に問題がある?
プライバシー支持者として知られるスノーデン氏は、「なぜAppleとGoogleはこのデータを保持しているのか?プライバシーにとって好ましくないデザインだ」と非難しています。
Appleはアプリ開発者に対して、重要なデータは暗号化を行うよう奨励しているものの、義務化しているわけではありません。
Appleは最近個人情報に関する新たな報告書を公開したばかりで、エンドツーエンド暗号化の重要性を強調しています。
Source:Reuters, ロン・ワイデン米上院議員, Vice, Benzinga
Photo:Apple
(lexi)