iPhoneの平均販売価格、2017年以来の下落。売れ筋の変化が原因か

Apple iPhone14 Pro iPhone14 Pro Max

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iPhoneの平均販売価格は、iPhone X発売の2017年以降上昇を続けていたものの、2023年4月〜6月期で下落に転じました。調査会社CIRPは、その要因としてiPhoneの売れ筋モデルのトレンドに変化があると分析しています。2023年9月の発売が見込まれるiPhone15 Proシリーズでは、ストレージ容量拡大により価格が引き上げられるとも噂されています。
 

■3行で分かる、この記事のポイント
1. 2022年4月〜6月期のiPhoneの平均販売価格が、2017年以来の下落。
2. 2022年の同時期と比較すると、販売動向の変化が要因とみられる。
3. iPhone15 Proはストレージ容量拡大との噂。販売価格も上昇する可能性も。

 

iPhoneの平均販売価格、2017年以来で初の下落

CIRPによると、アメリカにおけるiPhoneの加重平均小売価格(WARP)は2017年以降上昇を続けていましたが、2023年1月〜3月期には988ドル(約143,200円)でしたが、同年4月〜6月期には948ドル(約137,400円)と、約5%の減少を記録しました。
 
iPhoneの平均販売価格が減少に転じたのは、CIRPが2017年に統計を取り始めて以来、初めてのことです。

平均販売価格の下落要因は売れ筋の変化

以下の表は、2022年4月〜6月期と2023年4月〜6月期の、iPhone販売台数のモデル別構成比です。
 
CIRP 2022年 2023年 iPhoneモデル別販売構成比
 
2022年には、最も高価なiPhone13 Pro Maxの構成比が29%を占め、最も売れているモデルでした
 
しかし、2023年に最も売れているモデルはベーシックなiPhone14(24%)であり、iPhone14 Pro(21%)やiPhone14 Pro Max(22%)を上回っています。
 
ProとPro Maxを足した割合でみても、iPhone13 ProとiPhone13 Pro Maxの合計が46%だったのに対して、iPhone14 ProとiPhone14 Pro Maxでは43%へと低下しています。
 
iPhone14とiPhone14 Proでは、最小ストレージの価格が799ドル(日本では税込119,800円)と999ドル(日本では税込149,800円)と、200ドル(日本での価格差は30,000円)の開きがあります。
 
iPhone13 miniに代わって投入されたiPhone14 Plusは、平均販売価格下落を緩和する役割を果たしているとはいえ効果は限定的で、販売トレンドの変化がiPhoneの平均販売価格低下につながったのだろう、とCIRPは分析しています。

iPhone15はストレージ拡大で値上げか

9月に発売が見込まれるiPhone15シリーズでは、Proシリーズの最小ストレージ容量が256GBから最大ストレージ容量が2TBと、いずれも従来の2倍になるのではないかと噂されています
 
ストレージ容量の拡大に伴い、iPhone15 Pro、iPhone15 Pro Maxの価格も引き上げられると考えられます。iPhone Maniaでは、iPhone15 Pro Maxの2TBモデルの価格は299,800円になる可能性があると試算しています。
 
もし、iPhone15 Proのストレージが増量され、価格が上昇した場合、ユーザーにどう受け入れられるのかはAppleの業績を左右する可能性もあるだけに、現地時間9月12日か13日(日本時間13日か14日の未明)と見込まれるiPhone15発表イベントでは、Appleの価格戦略に注目が集まることとなりそうです。
 
 
Source:CIRP via 9to5Mac
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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