日本のスマホ、3%が修理に出されている。修理依頼先選びのポイントは?

iFixit iPhone14 分解

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MM総研は「スマートフォン修理市場に関する調査(2022年度)」の結果を発表しました。スマートフォンの高額化や買い替えサイクルの長期化により、スマートフォンの修理サービス市場は今後も拡大が続くと予測されています。Appleはユーザー自身による修理が可能なプログラムの提供も開始しているほか、Appleの認定を受け純正部品を使った修理サービスを提供する企業も増えています。
 

■3行で分かる、この記事のポイント
1. 2022年度、国内で稼働するスマホの約3%が修理された。
2. スマホ買い替えサイクル長期化もあり、修理サービス市場は拡大。
3. 今後は携帯キャリアよりもメーカー系、独立系の修理の割合が増加との予測。

 

2022年度は稼働全スマホの3%が修理に

MM総研が発表した「スマートフォン修理市場に関する調査(2022年度)」によると、2022年度におけるスマートフォン修理台数は353.1万台で、国内のスマートフォン稼働数(2023年3月末で約1億1,000万台)の約3%に相当します。
 
スマートフォンの買い替えサイクル長期化に伴い、修理市場は今後も拡大を続け、2023年度には361.6万台、2025年度には400万台以上へと拡大するとMM総研は予測しています。
 
MM総研「スマートフォン修理市場に関する調査(2022年度)」
 

スマホの修理申込み、認知度トップは携帯キャリア

調査では、スマートフォンを修理できる場所として、携帯キャリア(キャリアショップ/オンライン)、Apple直営店(Apple Store)、Apple正規サービスプロバイダ、メーカー(オンライン)、第三者修理業者について、認知度と選択した理由を尋ねています。
 
認知度が最も高かったのは「携帯キャリア」で70.5%でした。以下、「第三者修理事業者」65.2%、「メーカー(オンライン)」64.6%、「Apple直営店」58.2%、「Apple正規サービスプロバイダ」47.2%と続いています。
 
ただし、調査対象にAndroidユーザーが含まれているため、Apple StoreとApple正規サービスプロバイダの割合は低くなっています。

Apple Storeを選ぶ理由のトップは「安心感」

修理の申込先として選択した理由として最も多かったのは、携帯キャリアが「補償・保険サービスで無料または安く修理できる」、Apple Storeが「安心感がある」、Apple正規サービスプロバイダと第三者修理業者が「家や職場から近い」、メーカーが「オンライン・郵送・集荷で対応できる」となるなど、修理拠点ごとに傾向が異なる結果となりました。
 
MM総研「スマートフォン修理市場に関する調査(2022年度)」
 

今後はメーカー系と第三者修理事業者の割合が増加か

今後、成長が予測される修理市場の動向としてMM総研は、携帯キャリアでの修理台数が減少し、Apple Store、Apple正規サービスプロバイダなど、メーカー関連による修理が増加すると予測しています。
 
また、フランチャイズなど出店を加速する企業もある第三者修理事業者による修理サービスは、利用しやすい身近さと手軽な料金でさらなる需要拡大が見込まれます。

Apple純正部品を使い認定を取得した独立系修理業者も

Appleは、アメリカやヨーロッパで制度化が進む「修理する権利」に対応した動きとして、セルフサービス・リペア・プログラムの提供を開始しています。
 
Appleが提供する部品と工具を使って、ユーザー自身でiPhoneなどを修理できるこのプログラムの利用者からは、Appleから貸し出される工具のレンタル料が高い、素人には難しいとの声も聞かれます。同プログラムはまだ日本では利用できませんが、いずれ利用可能になるとみられます。
 
また、独立系の修理業者に対しては使用する部品や修理技術に不安を感じるユーザーもいると思われます。Appleは、純正部品や修理マニュアルを提供する「独立系修理プロバイダ」の認定を2019年から開始しており、日本でも認定を取得した企業がApple製品の修理サービスを提供しています。iPhone Maniaでは日本初とみられるAppleの独立系修理プロバイダ認定取得企業にメールでインタビューした記事を公開しています。
 
 
Source:MM総研
Photo:iFixit
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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