Apple、「Apple Music」の商標取得は不可〜個人音楽家に権利

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Appleの音楽ストリーミングサービス「Apple Music」の商標は、自身の「Apple Jazz」というイベントシリーズと混同されるとの理由で、Appleの商標登録の差止めを個人の音楽家の男性が求めていましたが、主張が認められた、と報じられています。
 

■3行で分かる、この記事のポイント
1. Apple Musicの商標は、自身のイベントシリーズと混同されるとの理由で個人音楽家の男性が差止めを要求。
2. 今回、音楽家の男性の主張が認められたことが明らかになった。
3. Appleはその後、再審理を請求し、商標出願のカテゴリを絞り込むよう求めている。

Appleは先行クレームを主張

音楽家のチャーリー・ベルティーニ氏は、Appleが「Apple Music」の連邦商標を申請した際、ストリーミングサービスの立ち上げに反対したことで知られています。同氏は長年「Apple Jazz」というイベントシリーズを開催しており、自身のブランドに支障が出るというのがその理由でした。
 
2021年時点では、米国商標庁はAppleに有利な裁定を下しましたが、これはAppleが先行クレームを主張していたためです。そのクレームとは1968年の「Apple」の商標で、Appleは2007年にビートルズの事務所Apple Corpsを買収した際に権利を得たとしていました。
 
一方、ベルティーニ氏は1985年から「Apple Jazz」という言葉を使用していますが、商標申請を行ったのは1991年のことでした。

裁判所は商標申請を差止め

米連邦巡回控訴裁判所(CAFC)は今回、最初の判決を全会一致で覆し、Appleの先行クレームは認められないとの判決を下しました。
 
Appleはその後、本件の再審理を請求し、特に商標審判委員会(TTAB)に対して、商標出願のカテゴリーを絞り込むよう求めています。TTABが「Apple Music」を「コンサートの手配、企画、指揮、上演」などのサービス項目から除外することで、Apple MusicをApple Jazzから遠ざけ、商標登録が可能になるという算段でしたが、CAFCは現在、Appleの再審理を却下していると伝えられています。
 
 
Source:AppleInsider
Photo:Apple
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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