iPhoneに搭載されるバッテリー交換を簡便化するEUの命令に反対姿勢〜その理由は?

iPhone14 Battery AH 1200

iPhone14 Battery AH 1200
 
BGRが、iPhoneに搭載されるバッテリー交換を簡便化させようとする欧州連合(EU)の方向性には必ずしも賛成できないとし、その理由を説明しています。
 
BGRは、iPhoneのバッテリーをユーザー自身で簡単に交換できるようにしても、交換後に防塵防滴性能が低下する恐れがあることを指摘しています。
 
また、純正バッテリーを用いて適切な交換が行われなければ、バッテリーから発火するリスクがあると不安視する声もあります。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. EUは、デバイスのバッテリー交換もユーザー自身で行えるように規制しようとしている。
2. 「セルフサービス・リペア・プログラム」に、iPhone14シリーズや複数のMacが追加された。
3. 「セルフサービス・リペア・プログラム」でバッテリー交換可能になったとしても、防塵防滴性能が低下する不安がある。

バッテリー交換後の防塵防滴性能を確認できないと懸念

EUが、バッテリーおよび廃バッテリーに関する規制を見直す方向性になったことは環境面への配慮から理解できますが、バッテリー交換をユーザー自身で行うことのデメリットも考慮すると、それをAppleに強制しiPhoneに適応させることには賛同できないと、BGRは述べています。
 
BGRの懸念は、バッテリー交換後の防塵防滴性能の確保です。ユーザー自身でバッテリー交換可能な構造にした場合、交換後の防塵防滴性能が維持されるのか、維持されたとしてもそれをユーザー自身で確認することができないと、BGRは考えています。
 
また、それらが可能になったとしても、そうした構造にするための製造コストが上昇し、販売価格に転嫁される懸念もあると、BGRは伝えています。
 
ただし、EUの新しい規制が施行されれば、Apple Storeにおけるバッテリー交換が今よりも早く行われることが期待でき、バッテリーのリサイクル率が上がるのはメリットと、BGRは考えています。

「セルフサービス・リペア・プログラム」にiPhone14シリーズなど追加

Appleは2023年6月20日、ユーザー自身でのデバイス修理を可能にする「セルフサービス・リペア・プログラム」に、iPhone14シリーズとM2搭載13インチMacBook AirおよびM2 Pro/M2 Max搭載MacBook Proを追加しました。
 
BGRは、「セルフサービス・リペア・プログラム」によってiPhoneのバッテリー交換がユーザー自身で行えるようになったとしても、そうしたいと思わないと記しています。
 
 
Source:Apple via MacRumors,BGR
Photo:Appledsign/Facebook
(FT729)
 
 

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この記事を書いた人

ZAURUS PI-6000以降、PDA、PC、Apple製品を多数使用するガジェット愛好家。iPhone Maniaでは2020年2月より、リーク情報、最新のApple製品情報、秋葉原情報を配信。Palm Treo 750vを米国で使用して以降、各種スマホ愛用中

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