Foxconn、iPhone組立の自動化目指すも「100%自動化は困難」

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Foxconnの中国・鄭州工場で発生した従業員による暴動を受けて、iPhone組立の完全自動化が解決策のひとつだという意見が多く聞かれました。
 
しかし業界アナリストらによると、FoxconnがiPhone組立の完全自動化を目指していないのではなく、現時点では実現はほぼ不可能なのだそうです。

すべての問題は「人」に起因

今回の鄭州工場における暴動の引き金となったのは、新型コロナウイルス感染症拡大を防ぐための厳格な行動規制でした。
 
工場封鎖や寮の封鎖に不安を覚えた従業員たちの脱走、それに伴う人材不足による新規採用、Foxconnの待遇に不満を持った新規採用者らの暴動と、すべての問題は「人」に起因しています。
 
問題の解決策としては、インドやベトナムといった中国以外の国々への生産拠点の移転もありますが、工場でのiPhone組立プロセスを完全自動化すれば、少なくとも「人」に関わる問題は大幅に減少します。

iPhone組立プロセスのほとんどは自動化できず

しかしiPhoneは非常に高度かつ精密な製品で、数多くの部品を小さなスペースに正しく配置する必要があります。また年々高機能化が進むにつれ、部品はさらに精密化かつ複雑化しており、組立プロセスのほとんどは自動化することができず、手作業で行われているのだそうです。
 

Foxconnは中国本土で長年に渡って様々な電子機器の組立作業を請け負っており、人件費の上昇に頭を悩ませています。そのためすべての組立作業の自動化は無理でも、iPhone組立プロセスの自動化部分を増やすため、日々研究開発を進めていると経済日報は関係者の話として記しています。

 
 
Source:経済日報
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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