Spotify、アプリの更新をAppleに拒否された件で英国競争・市場庁に調査を要求

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Appleは、SpotifyがオーディオブックのApp Storeの手数料を回避することを阻止しましたが、Spotifyはこの件について英国競争・市場庁(CMA)による調査を希望していると報じられています。
 
Spotifyは、顧客を自社のWebサイトに誘導することで、アプリ内でオーディオブックを販売したいと考えていました。Appleは、サブスクリプションサービスを提供するアプリが外部ページへのリンクを設置できるよう規約を変更しましたが、個々の商品ページへのリンク設置は許可していません。

Spotify、CMAによる調査を希望

Spotifyは、オーディオブック購入関連のリンクを追加するアップデートをApp Storeに提出しましたが何度も拒否されており、最終的に同社は、アプリ内からオーディオブック購入関連のリンクを削除しています。しかし、The Telegraphの報道によると、同社はこの件に関して、CMAによる調査を希望しているとのことです。
 
具体的なことは明らかになっていませんが、SpotifyはCMAに対して、Appleがアプリのアップデートを却下するという決定について懸念を伝えたと伝えられています。匿名の情報筋によると、Spotifyの幹部らはCMAに対し、Appleに対する調査を加速させるよう要請したとのことです。
 
CMAは現在、AppleとApp Storeの慣行に対する裁判のための証拠を集めています。2022年初めには、1年以上にわたる証拠収集を経て、最初の調査結果を公表しました。その結果、AppleとGoogleがデジタルアプリとコンテンツ配信を支配していると結論付けています。CMAは、Appleのブラウザとクラウドゲームのルールに関する2つの追加調査と、App Store関連の調査を継続するとしていました。

CMA、調査を延長

現地時間10月31日にCMAのサイトが更新されており、AppleとApp Storeに対する調査を延長すると記されています。この調査の情報収集とデータ分析部分の調査は、2023年1月まで延長されます。
 
調査が延長された時期と報道が出たタイミングは一致していますが、Spotifyの件が、調査が延長されたことに影響しているかどうかは明らかではありません。匿名の情報提供者は、同社が報道の1週間前にCMAと面会したことを示唆しているだけです。

App Storeの手数料について

AppleがiPhoneでのアプリ内課金、サブスクリプション、またはデジタル商品の全てにおいて30%の手数料を得られるよう、開発者には厳しいルールが課されています。ただし、ストア内で物理的な商品を販売するAmazonや、Netflixのようなアプリ内コンテンツを持つ「リーダーアプリ」など、いくつか例外があります。
 
Spotifyは、この特別なルールによってアプリ内動画の販売が許可されている「Amazon Prime Video」と同様のアプローチを取りたかったようです。このルールは、特定のプレミアム動画プロバイダーにのみ適用され、Spotifyのオーディオブックなどのコンテンツには適用されません。
 
なお、CMAは、2023年1月に調査に関する詳細と決定を発表する予定です。
 
 
Source:The Telegraph,Gov.UK via AppleInsider
(m7000)

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この記事を書いた人

本職はWebデザイナーでMacBook Airを10年以上愛用中。iPhone Maniaのライターとしては、2020年から活動開始。iPhone歴は4s→6→7→XS→12 Pro Max。

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