iOS15ユーザーの多くがパーソナライズド広告を無効に。広告効果にはほぼ影響なし

Apple Storeロゴ

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AppleはiOS15及びiPadOS15より、App StoreやApple News、「株価」などのApple純正アプリでも、パーソナライズド広告(ターゲティング広告)の配信可否をユーザーが選択できるようにしました。
 
同社は現地時間5月11日に行われた広告主向けのプレゼンテーションの中で、2022年度第1四半期(2021年10月〜12月)に同社の検索広告が利用できる全ての国と地域において、App StoreにおけるiOS15及びiPadOS15の検索ボリュームの78%が、パーソナライズド広告が無効にされているデバイスからであることを明らかにしました。
 
これは事実上、78%のユーザーがApp Storeで初めて広告配信可否を選択できるポップアップを見た時に、「パーソナライズド広告を無効にする」を選択していることを意味します。

多くのiOS15ユーザーはパーソナライズド広告を無効に

Appleはプレゼンテーションで、広告主が検索結果に関連した広告を掲載できる検索キャンペーンにおいて、オーディエンスターゲティング(広告枠ではなくユーザーのデータに基づき人に対して広告を配信する手法)を適用しなくとも、関心のあるユーザーにリーチできることを強調しています。
 
同社の内部データによると2022年度第1四半期、検索広告が利用可能な全ての国と地域において、パーソナライズド広告を有効にしているiOS15ユーザーの平均コンバージョン率が62.1%だったのに対し、無効にしているユーザーのコンバージョン率は62.5%とほぼ同じであることが明らかとなりました。
 
Appleは、多くの開発者はパーソナライズド広告を無効にしているユーザーをターゲットにする方が良いと、同プレゼンテーションの中で説明しています。これは、App Storeの検索広告が入札によるオークション形式で価格が設定されており、パーソナライズド広告を無効にしているユーザーの供給が多く価格が低くなるためです。そして、広告の効果は同じか、それ以上です。

ファーストパーティーのデータに依存

Appleのパーソナライズド広告は、ファーストパーティーのデータにのみ依存しています。例えば、App StoreとApple Newsでは、関連する検索広告を提供するために、検索履歴やダウンロード履歴が使用される場合があると同社は説明しています。Apple Newsと「株価」では、ユーザーが読んだりフォローしたりしている内容(通知を有効にしているパブリッシャーを含む)に部分的に基づいて広告が配信されます。
 
なお、今回のデータは、サードパーティーのデータを利用してユーザーを追跡するアプリに適用されるプライバシー機能「App Tracking Transparency(アプリケーションのトラッキング申告)」とは無関係なものです。
 
 
Source:MacRumors,9to5Mac
(m7000)

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この記事を書いた人

本職はWebデザイナーでMacBook Airを10年以上愛用中。iPhone Maniaのライターとしては、2020年から活動開始。iPhone歴は4s→6→7→XS→12 Pro Max。

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