Qualcomm、2021年のベースバンドチップ市場で過半数の収益シェアを獲得

    5Gスマホの画像

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    2021年の通信機器向けベースバンドチップ市場は、5G通信対応製品の収益が大きく伸びました。
     
    そのなかでQualcommが過半数の収益シェアを獲得しています。

    5G通信対応製品の収益が71%伸びた2021年

    調査会社のStrategy Analyticsによると、2021年のベースバンドチップ市場の売上げは前年比約20%増の314億ドル(約4兆円)でした。
     
    特に5G通信対応製品の成長が著しく、前年比で71%成長したとのことです。
     
    この結果、全ベースバンドチップに占める5G通信対応製品の割合は3分の2に達しました。

    Qualcommが55.7%のシェアを獲得

    メーカー別ではQualcommが55.7%の収益シェアを獲得し、他社に大きな差を付けました。
     
    2021年の通信機器向けベースバンドチップ市場の収益シェア
     
    QualcommのX60モデムiPhone13シリーズに搭載されており、iPhone13の販売が好調であったためQualcommはその恩恵を受けています
     
    また、Androidスマートフォン向けでも好調であったほか、タブレット、自動車、IoTといったスマートフォン以外の分野でも存在感を発揮したとのことです。
     
    ただ、Appleはベースバンドチップを自社開発のものに切り替える方針であり、Appleが自社製品を採用するといわれる2023年以降はシェアを落とすかもしれません。
     
    2位のMediaTekもDimensityシリーズやHelioシリーズのおかげでシェアを伸ばしました。
     
    特に5G対応製品は前年比で出荷台数が3倍以上に増え、その結果平均販売価格が大きく上昇しました。
     
    特にローエンドからミドルレンジのスマートフォンで大きなシェアを獲得したとのことです。
     
    5G通信対応端末の普及はまだ初期段階であり、5G通信対応ベースバンドチップ市場は今後も成長を続けるとStrategy Analyticsは予想しています。

     
     
    Source: Strategy Analtyics
    Photo: Pixabay
    (ハウザー)

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    この記事を書いた人

    本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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