携帯キャリアメール持ち運び、年内に有料サービス開始。乗り換え後も継続利用可能

キャリアメール 持ち運び

キャリアメール 持ち運び
 
携帯キャリア大手3社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)は、携帯電話事業者を乗り換えてもキャリアメールを引き続き利用可能にするサービスの提供を有料で開始します。総務省は、携帯会社の乗り換え促進を目的として2021年内のサービス開始を求めていたのに応じた形です。

ドコモ、KDDIが正式発表、ソフトバンクも年内に開始

携帯電話事業者が発行するキャリアメールアドレスの持ち運び制度が12月中に開始される、と読売新聞などが12月15日に報じ、NTTドコモ、KDDIが12月中の開始を発表しました。ケータイwatchの取材に対して、ソフトバンクも12月中に提供予定とコメントしています。
 
キャリアメールの利用頻度は低下傾向にあるとの調査結果も発表されていますが、総務省の調査では携帯事業者の乗り換えを考えない理由として約20%が「メールアドレスが変わること」と回答するなど、携帯事業者を乗り換える際のハードルになっている、としてSIMロック解除、eSIM利用拡大とともに総務省が推進していました。
 
2020年10月に総務省の方針が報じられた後、11月に総務省の有識者会議で検討が開始され、2021年5月に公開された報告書で、当初の予定から1年前倒しして2021年中の実現を求めていました。

「ドコモメール持ち運び」は12月16日開始

NTTドコモは「ドコモメール持ち運び」として、1メールアドレスあたり月額330円(税込)で12月16日から提供します。
 
ドコモメール持ち運び
 
NTTドコモからオンライン専用プランのahemoに契約変更した場合や、他社回線に乗り換えた場合も「@docomo.ne.jp」のアドレスを継続して利用できます。利用にはdアカウントが必要です。
 
利用には、ドコモ回線の解約と同時、もしくは解約後31日以内にMy docomoなどで申し込みが必要です。なお、ahamoへのプラン変更の場合は、プラン変更と同時にahamoサイトでの申し込みが必要です。
 
iPhone、iPadの場合は標準の「メール」アプリで利用可能です。
 
利用上の注意事項などの詳細は、NTTドコモのWebサイトでご確認ください。

「auメール持ち運び」は12月20日開始

KDDI(au)は「auメール持ち運び」として12月20日から、1メールアドレスあたり月額330円(税込)でサービスを提供します。
 
auメール持ち運び
 
auを解約してUQ mobile、povoに契約変更した場合や他事業者に乗り換えた後も「@ezweb.ne.jp」「@au.com」のメールアドレスを継続して利用できます。利用にはau IDが必要です。
 
メールの保存容量は最大400MB/5,000件で、保存期間は無期限です。なお、au Webメールに登録済みで、au解約後もauスマートパスプレミアム・auスマートパスに加入している場合、上限が1GB/20,000件に引き上げられます。
迷惑メールフィルター機能も引き続き利用できますが、個別設定がリセットされるため、申し込み後に再設定が必要です。自動転送機能の設定は引き継がれて利用できますが、転送先の変更機能は2022年春から提供されます。
 
利用には、au解約後31日以内に「auメール持ち運び」専用Webサイトからの申し込みが必要です。
 
iPhone、iPadの場合は標準「メール」アプリでメールを引き続き利用できます。
 
利用上の注意事項などの詳細は、auのWebサイトでご確認ください。

ソフトバンクも同様のサービス提供か

本稿執筆時点ではソフトバンクからの公式発表はありませんが、NTTドコモ、auと同様、LINEMOやY!mobileや他事業者に乗り換えてもメールアドレスが継続利用できるサービスが発表される見込みです。
 
「softbank.ne.jp」に加えて、iPhoneユーザー用に発行された「i.softbank.jp」のアドレスを継続利用したいユーザーにメリットのあるサービスとなりそうです。

 
 
Source:読売新聞, ケータイwatch, NTTドコモ 報道発表, サービスサイト, KDDI 報道発表, サービスサイト
(hato)

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