AppleとEpicの裁判、オーストラリアでも2022年より始まる見通し

app store epic games

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いわゆる“Apple税”や市場の独占を巡る、AppleEpic Gamesの戦いは、米国のみならずオーストラリアにも飛び火しています。オーストラリアで裁判の一時停止を訴えていたAppleの主張は退けられ、二社間での裁判が近いうちに開始されることなります。

裁判所側が当初の判断を覆す

オーストラリアでのAppleEpic Gamesの裁判は、2022年11月に審議の開始が予定されていました。ところがAppleがEpicとの契約を根拠に、お膝元である米カリフォルニア州での紛争が最初に提訴されるべきだとして、裁判所に一時停止を求めていました。
 
一時停止の申し立ては一旦受理されたものの、裁判所側は7月に全員一致で判断を覆しました。今回豪キャンベラ高等裁判所が、裁判の開始を命じたのは、この時の見直しに拠るものです。

裁判停止はEpicにとってメリットなし

これまでEpicは、Appleが紛争の審理場所を決めようとするのは、オーストラリアにおける市場競争に「冷ややかな影響を与える」と主張してきました。Appleの不当性が認められなければ、Epicがプラットフォームから締め出されている状況に変わりはないからです。
 
そのため、あくまでもAppleがEpicとの契約を根拠に一時停止を求めていただけで、Epic側は停止要求に賛同していなかったと考えられます。裁判所は今回、オーストラリアのサブマーケット(二次市場)で行われた行為に関する「基本的な公共利益の問題を含んでいる」とし、Appleの主張を退けるとともに、同社に対して費用を裁定する方針を明らかにしました。

概ねAppleに有利だが

今のところ米国におけるAppleとEpicとの裁判は、概ねAppleにとって有利な判決が下されています。Epicが望んでいた、App Storeでの「フォートナイト」復活も、30%の手数料が高すぎるという問題も、市場を不当に独占しているとの指摘も、地方裁判所では認められませんでした。
 
しかし一点、Appleにとって致命的とも言える不利な判決(Appleを経由しない決済サービスも認めるべき)が出たため、両社はこぞって上訴を発表しています。また、サードパーティーの許可命令に関しても、Appleは訴訟が終わるまでの保留を要求していましたが、地方裁判所は退けています。
 
 
Source:AppleInsider
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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