WSTS、来年の半導体市場予測を引き下げ~チップ不足継続でスマホなどの値上がりも?

半導体の画像

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世界半導体市場統計(WSTS)が最新の市場予測を発表し、2022年の半導体市場の成長率予測を引き下げました
 
これはチップ不足が継続されることを示している可能性があり、スマートフォンやPCなどの値上がりにつながるかもしれません。

2022年の収益予測を8.8%に引き下げ

WSTSは最新の半導体市場予測を発表し、2022年の収益成長率予測を前回発表の10.1%から8.8%に引き下げました
 
2021年は25.6%の成長と、2010年(31.8%)以来となる大幅な成長となる見通しであるのに比べ、2022年は成長率が大幅に低下しそうです。
 
2021年に最も高い成長率を示したのはメモリ向け半導体で34.6%、次いでアナログ半導体が30.9%、ロジックが27.3%でした。

チップ不足が続いて半導体製品の値上げも?

チップ不足が依然として続いているにもかかわらず収益の成長率予測を引き下げたということは、2022年もチップ不足が続くことを示唆している可能性があります。
 
これにより半導体製品が値上げされる可能性があり、その影響がPCやスマートフォン、家電などの価格に影響するかもしれません
 
最近ではスマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)大手のMediaTekが、製造コストの上昇により、製品価格を値上げしたと伝えられています。
 
また、高性能GPUチップを搭載した製品は、先端半導体製造プロセスの歩留まりが悪いこともあり、希望小売価格よりも遙かに高い値段で取引されているといいます。
 
調査会社のIDCは2022年にスマートフォンの平均販売価格が下がると予測していますが、チップ不足の状況によっては逆に値上げされる可能性があるかもしれません。

 
 
Source: WSTS via Notebookcheck
(ハウザー)

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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