AppleのATTの導入により、ソーシャルメディアに約100億ドルの損害が出ると推定

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    英Financial Timesによると、Appleが今年4月から新たに導入した「アプリのトラッキングの透明性(ATT)」により、Snap、Facebook、Twitter、YouTubeの2021年下半期の広告収入は、約98億5,000万ドル(約1兆1,244億円)減少する見通しであることが明らかとなりました。

    ATTの導入により、約98億5,000万ドルの損失

    Appleは今年4月にリリースしたiOS14.5から、ATTを導入し、パーソナライズされた広告のためトラッキングを許可するかどうか、ユーザーの承認を得ることを義務化しました。これにより、ユーザーが「アプリにトラッキングしないように要求」を選択した場合、アプリはユーザーの、アクティビティを追跡できなくなりました。
     
    この動きに対してFacebookは、米国の複数の有力紙に一面広告を出し、Appleを大々的に批判しました。
     
    米データ管理企業の米Lotameは、Snap、Facebook、Twitter、YouTubeの4社の収入は、第3四半期(7月〜9月)及び第4四半期(10月~12月)で12%減少し、合計で約98億5,000万ドルの損失が出ると推定しています。4社のうち、Snapはスマートフォンを中心とした広告を展開しているため、事業に占める割合が最も低く、Facebookは広告市場での規模が大きいため、絶対額で最も損失が大きいとしています。
     
    マーケティング戦略コンサルタントのエリック・スーファート氏は、「最も影響を受けたプラットフォーム(特にFacebook)は、ATTの導入により、一から仕組みを作り直さなければならなくなった」と述べ、「新しいインフラを構築するには、少なくとも1年はかかるでしょう。新しいツールやフレームワークを一から開発し、多数のユーザーに向けて展開する前に、徹底的にテストする必要があります」と続けています。
     
    Appleの新たなプライバシー方針により、ソーシャルメディアプラットフォームやその他のアプリは、よりクリエイティブな広告展開を迫られることになりました。

    AppleのSearch Adsの収益は増加

    一方でAppleはATT導入後、Search Adsの収益が大きく伸びており、同社2021年第4四半期(7月〜9月)におけるサービス部門の売上高は26%増の183億ドルとなりました。
     
     
    Source:The Financial Times via The Verge,Appleinsider
    (m7000)

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    この記事を書いた人

    本職はWebデザイナーでMacBook Airを10年以上愛用中。iPhone Maniaのライターとしては、2020年から活動開始。iPhone歴は4s→6→7→XS→12 Pro Max。

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