Samsungに対し、韓国のレンズサプライヤーが保護を求める動き〜他国企業が攻勢

    Sunny optical lens

    Sunny optical lens
     
    韓国のスマートフォン用レンズサプライヤーの業績が低迷していることで、Samsungに対して自国のサプライヤーを保護するよう求める動きが高まっていると、The Elecが報じています。

    Galaxyシリーズ用レンズの半分を、他国のサプライヤーが供給

    Samsungのスマートフォン用レンズの供給数で、台湾Largan Precision中国Sunny Opticalの2社の合計が半分を超えたようです。
     
    その要因として、Largan Precisionは多数の特許を取得していること、Sunny Opticalは後発ながら韓国のサプライヤーよりも技術力が高いとThe Elecは説明しています。
     
    中国のサプライヤーが完全に覇権を握った液晶ディスプレイの二の舞にならないよう、韓国のスマートフォン用レンズサプライヤーはSamsungに対し、自国の企業を保護するよう求めています。

    レンズ事業での利益確保が困難な状況

    韓国のスマートフォン用レンズサプライヤーにおいて、2021年上半期(1月〜6月)の営業利益が黒字になったのはSekonixだけで、Coasia OpticsとG9 Pharmaは営業損失を計上しました。
     
    また、Haesung Opticsは2021年9月をもってスマートフォン用レンズ事業から撤退します。
     
    黒字だったSekonixにしても、営業利益が出たのは自動車用ヘッドランプなどの事業によるもので、スマートフォン用レンズ事業は同社の営業利益に貢献していません。

    液晶ディスプレイに続き、韓国企業の凋落続く?

    業界関係者は、韓国のレンズサプライヤーの業績が低迷を続ければ、Samsungにとっても最終的に不利益になると述べています。
     
    かつて韓国は液晶ディスプレイ市場を支配していましたが、Samsungのようなスマートフォンベンダーは今では、中国のディスプレイパネルメーカーの言いなりになっていると、業界関係者は指摘しています。
     
    iPhone用有機ELディスプレイパネルの供給においても、中国BOEの供給数拡大が度々取り上げられています。
     
     
    Source:The Elec
    Photo:South China Morning Post
    (FT729)

    この記事がお役に立ったらシェアお願いします
    目次