アラブ首長国連邦で使われたiPhone監視ツールはアメリカの企業が開発

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2016年、アラブ首長国連邦(UAE)は反体制派、活動家、外国の指導者、その他の重要人物の監視行動を展開していました。その際に使われたのがiPhoneの脆弱性を利用した不正プログラムであり、この開発と販売にはアメリカのとある企業が深く関与していたと報じられています。

iMessageの脆弱性を利用

アメリカの技術系メディアが報じたところによると、2016年から実施されているアラブ首長国連邦における要注意人物の監視プログラムにiPhone(iMessage)の脆弱性を利用した不正プログラムが使われ、その開発と同国への販売にはアメリカのサイバーセキュリティ企業が関与していたとのことです。
 
このプログラムはUAEのスパイプログラムの主要ツールであり、数百のターゲットに対して利用されたと報告されています。現時点でiMessageのどの脆弱性がどのように監視ツールに使われたかは不明ですが、この大規模な監視プログラムにはアメリカの諜報機関の元関係者、元軍人なども関与しており、彼らにはすでにアメリカの国防省から多額の罰金の支払いが命じられています。
 
GrayKey 9to5Mac
 
なおこのセキュリティ企業はこのようなプログラムの開発や販売をしない企業に買収されているのですが、この企業の出身者がiPhoneのロック解除装置(Gray Key、上記写真の装置)の開発に携わっている事実も明らかになっています。AppleによるiPhoneのセキュリティ強化とその穴を探す企業(諜報機関)との争いはまだまだ続いているのかもしれません。
 
 
Source:AppleInsider
(KAZ)

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