10代の23.1%「テレビは見ていない」〜MMD研究所が動画視聴に関する調査

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MMD研究所は9月3日に「動画視聴に関する利用実態調査」の結果を発表しました。テレビ、YouTube、動画配信サービスの利用状況のほか、Netflix、Hulu、U-NEXT、Amazon Prime Video利用者の意識を調査しています。

10代の76.2%はYouTubeを1日1時間以上視聴

MMD研究所の「動画視聴に関する利用実態調査」は、事前調査として18歳〜69歳の男女5,706人を対象に、利用したことのある動画配信サービスについて調査し、Netflix、Hulu、U-NEXT、Amazon Prime Video(プライム会員ではなく、動画視聴のみを契約)の利用者各200人、計800人を対象に本調査を実施しています。調査期間は2021年7月12日〜8月5日です。
 
事前調査で、テレビ(地上波、BS、CS)とYouTube、動画配信サービスの1日の平均的な視聴時間を尋ねた結果が以下のグラフです。
 
テレビを見ている割合は、60代の94.7%が最も高い一方、若い世代ほど低い傾向にあります。10代の23.1%はテレビを「見ていない」と回答しています
 
MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」
 
YouTubeは、年代が低いほど利用率が高い傾向があり、10代の97.9%、20代の90.0%が視聴しています。
 
1日の視聴時間が1時間以上の回答者は、10代では76.2%、20代では56.6%にのぼりました。
 
MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」
 
動画配信サービスの利用率は、全体では49.2%と約半数でした。利用率が高かったのは、20代の69.0%、10代の62.9%、30代の57.1%で、半数を超えています。
 
MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」
 

動画配信サービスの利用経験率は61.2%

動画配信サービスを「利用したことがある」と回答した利用経験者の割合は61.2%でした。
 
MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」
 
利用経験者の内訳は「現在、月額料金を払って利用中」が62.3%、「現在、無料トライアルで利用中」が17.2%、「過去、月額料金を払って利用した」が15.5%、「過去に無料トライアルで利用した」が23.8%でした。
 
MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」
 

Amazon(プライム会員)が全年代で利用率トップ

現在、月額料金を払って利用している動画配信サービス(複数回答可)は、「Amazon Prime Video(プライム会員)」が66.0%で、2位以下を引き離してトップでした。
 
2位以下は「Netflix」23.9%、「Hulu」13.9%、「U-NEXT」が10.0%などと続いています。
 
MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」
 
月額料金を払って利用している動画配信サービスを年代別にみると、利用率トップが「Amazon Prime Video(プライム会員)」、2位が「Netflix」という順位は全年代で共通でした。
 
違いが出たのは3位で、10代は「ABEMAプレミアム」、20代〜50代では「Hulu」、60代では「Amazon Prime Video(プライム非会員)」でした。
 
MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」
 

U-NEXTユーザーは動画の充実度を重視する傾向

本調査では、Netflix、Hulu、U-NEXT、Amazon Prime Video(プライム非会員)の利用者各200人に、現在利用しているサービス加入時に重視した点(複数回答可)を聞いています。
 
各サービスの上位2項目は、Netflixでは「月額料金」「オリジナル作品」、Huluは「月額料金」「動画の配信数」、U-NEXTは「動画の配信数」「コンテンツのラインナップ」、「Amazon Prime Video(プライム非会員)」は「月額料金」「動画の配信数」が上位に入りました。
 
3サービスでは「月額料金」がトップですが、U-NEXTでは「月額料金」が3位で、コンテンツの品揃えを重視するユーザーに選ばれている傾向がうかがえます。
 
MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」
 
なお、各サービスの月額基本料金(税込)は以下のとおりです。
 

  • Netflix:990円(ベーシックプラン)
  • Hulu:1,026円(iTunes Store決済の場合は1,050円)
  • U-NEXT:2,189円(1,200円分のポイント還元あり)
  • Amazon Prime Video:500円

 

コスパの満足度トップはAmazon、作品数と使いやすさはNetflix

各サービスの満足度を、「コストパフォーマンス」「作品数」「サイト/アプリの使いやすさ」について聞いたところ、コストパフォーマンスではAmazon Prime Video(プライム非会員)、作品数とサイト/アプリの使いやすさではNetflixがトップでした。
 
MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」
 

4サービスとも現利用者の半数以上、値上がりしても利用継続

現在利用している動画配信サービスの料金が値上がりしても利用を続けたいかを尋ねた結果が以下のグラフです。
 
「利用する」「利用すると思う」の合計は、Netflixが61.5%、Huluが51.0%、U-NEXTが55.5%、Amazon Prime Video(プライム非会員)が62.5%で、4サービスのいずれも値上げ後の利用継続意向者が半数を超えています
 

MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」

MMD研究所「動画視聴に関する利用実態調査」


 

Appleの方針転換による使い勝手向上に期待

先日、Appleが動画配信や電子書籍などを行う「リーダー」アプリについて、アプリ外の購入ページへのリンクを設置することを認めると発表しました
 
この変更により、現在はアプリから会員登録ができないNetflixなどのサービスをiPhoneユーザーが利用しやすくなり、利用者が増加する可能性があります。
 
 
Source:MMD研究所,Netflix, Hulu, U-NEXT, Amazon Prime Video
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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