スマホゲーム課金への意識、平均500円未満の少額課金者は課金に「罪悪感」

調査会社アスマークは8月31日、「スマホゲームの課金に関する調査」の結果を発表しました。スマートフォン用ゲームアプリで、課金の経験があるのは20代〜50代の有職者の約4割で、課金経験者の34.8%は平均課金額が500円未満でした。課金額が500円未満のユーザーは、課金に対してネガティブな感情を持っていることが分かります。
課金経験者は男性の47.9%、女性の33.5%
アスマークが結果を発表した「スマホゲームの課金に関する調査」は、2021年8月3日〜6日にかけて、スマホ料金を自分で支払っている20代〜50代の有職者を対象にWebアンケートで実施しています。スクリーニング調査の結果によりスマホゲームへの課金経験のある個人年収回答者800人の有効回答を集めています。
スマホゲームへの課金経験者(1年以内に課金経験あり)の割合は、全体では39.0%と約4割でした。男女では、男性のほうが女性よりも課金経験率が高く、年代別では20代で49.3%、30代で44.2%と高くなっています。
個人年収別では、1,000万円以上で57.5%と最も高く、200万円未満では31.7%と低くなっています。
課金経験者は休日のゲーム時間が長くなる傾向
スマホゲームへの課金経験の有無別に、平日と休日のゲームプレイ時間を比較したのが以下のグラフです。
課金経験者は、休日になるとプレイ時間が長くなる傾向が顕著にみられます。
一方、課金未経験者は、休日に「2時間〜3時間未満」がやや増えているものの、平日と休日で傾向に大きな違いは見られません。
課金経験者はコミュニケーションに積極的
ゲームアプリ内での、他のプレイヤーとのコミュニケーションへの姿勢を課金経験有無で比較すると、課金未経験者は「誰ともコミュニケーションをとらない」が73.2%と7割以上を占めるのに対して、課金経験者は約7割が他のプレイヤーとのコミュニケーションをとっています。
課金経験者は、知らないプレイヤーとのコミュニケーションを「積極的にとる」12.7%、「必要であればとる」26.9%と積極的な傾向があります。
課金経験者の34.8%は平均課金額500円未満
課金経験者を対象とした本調査で、月当たりの平均課金額を尋ねると、全体では500円未満が34.8%、500円〜1,000円未満が17.8%で、合計すると半数以上の課金額は1,000円未満でした。
男女別では、女性よりも男性の方が課金額が多い傾向がみられます。
平均課金額500円未満の過半数が「全く課金したくない」
平均課金額ごとに、スマホゲームへの課金額を増やしたいと思うかをまとめたのが以下のグラフです。
「もっと課金額を増やしたい」と回答した割合は、課金額が大きくなるほど高くなる傾向がみられます。平均課金額500円未満のグループでは「全くしたくない」が52.9%と、課金に消極的な姿勢が目立ちます。
少額課金者、課金に「情けない」「罪悪感」などの感情
課金行為に対して抱く感情を、平均課金額ごとに分析すると、500円未満のグループでは「情けない」「罪悪感」「喪失」などのネガティブな感情を持つ割合が高い傾向にあります。
一方、「楽しい」「優越感」「誇らしい」といったポジティブな感情は、平均課金額3,000円〜5,000円のグループで高い傾向が見られます。
自身の課金額、平均3,000円から多いと認識する割合高く
自身の課金額について、「かなり課金している」「どちらかと言えば課金している」と認識している割合は、課金額が増えるほど上昇しています。
平均課金額が3,000円以上のグループで、「かなり課金している」「どちらかと言えば課金している」の合計が半数を超えています。
平均課金額2,000円以上のユーザーの約4割、ゲームに忙しさ感じる
スマホゲームをプレイすること自体に忙しさを感じるかを尋ねると、全体では「かなり感じる」8.4%、「どちらかといえば感じる」31.3%で、約4割が忙しさを感じています。
平均課金額が2,000円以上のユーザーで、忙しさを感じるユーザーが高い傾向にあります。
App Storeは課金の金額設定を柔軟化
Appleは先日、App Storeの変更を発表しました。
この変更には、アプリ内課金の金額設定の柔軟性を高めることも含まれており、課金の設定額がきめ細かく設定されることで、ユーザーが支払いやすくなることが期待されます。
Source:アスマーク
(hato)