Vivoが自社製チップ「Vivo V1」を開発?X70シリーズに搭載

    Vivo X60 Pro Plusの画像

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    多くのスマートフォンメーカーはQualcommやMediaTek、UNISOCといった半導体メーカーからチップを購入して自社の製品に搭載していますが、AppleやSamsung、Googleのように自社製チップを開発して使っているメーカーもいます。最近出荷台数を伸ばしているVivoもその一員となるようです。
     
    Vivoは「Vivo V1」と呼ばれるチップを開発し、ハイエンドスマートフォンのX70シリーズに搭載するといわれています。

    自社製ISPチップ「Vivo V1」

    Vivoが開発しているといわれているのは、システム・オン・チップ(SoC)と呼ばれるスマートフォンの中核チップではなく、Image Signal Processor(ISP)と呼ばれるチップです。
     
    ISPはCMOSセンサーから送られてきた信号を処理するためのチップであり、スマートフォンのカメラ画質を決める重要なパーツであるといえます。
     
    VivoはこのチップをX70シリーズと呼ばれるスマートフォンに搭載する予定とのことです。
     
    Vivoは2021年第2四半期(4月~6月)にアジア太平洋地域で5G通信対応スマートフォンの出荷台数が首位になるなど、勢いがあります。

    ISPを自社開発することでカメラ画質の差別化が可能

    QualcommやMediaTekのSoCにもISPは搭載されており、必ずしもISPを別チップとして搭載する必要はありません。
     
    しかしながら、SoCメーカーは1種類のチップを多くのスマートフォンに採用してもらう必要がありますが、一方でコスト制約も厳しいため、SoCメーカーが実装するISPの機能や性能は最大公約数的なものになりがちです。
     
    このため、SoCに搭載されているISPは各スマートフォンメーカーが必要とする機能や性能をすべて満たしているとは限りません。
     
    これに対して、ISPを自社開発することで、自社が必要とする機能や性能を満たすことができ、スマートフォンのカメラ画質を他社に対して差別化することが可能です。
     
    Xiaomiも自社製ISPであるSurge C1を発表しており、Surge C1を搭載することで低照度での画質向上、フォーカシングの改善、自動露出とオートホワイトバランスの改善ができるとされています。

     
     
    Source: Android Authority
    (ハウザー)

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    この記事を書いた人

    本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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