Appleのアプリのトラッキングの透明性でiOS開発者の収益が15%〜20%減

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    Appleは今年4月にリリースしたiOS14.5から、「アプリのトラッキングの透明性(ATT)」を導入し、App Storeに掲載されるアプリに対して、パーソナライズされた広告のためトラッキングを許可するかどうか、ユーザーの承認を得ることを義務化しました。今回マーケティング会社とのインタビューにより、iOSアプリ開発者の収益はすでに15%〜20%減少していることが明らかになりました。

    30%〜40%の利益減が生じている開発者も

    iOS14.5でのATTの導入により、広告識別子(IDFA:Identifier for Advertisers)の追跡を許可するかどうかのプロンプトが表示されるようになり、ユーザー自身がトラッキングされるか、されないかを決定できるようになりました。
     
    ATTのプロンプトを“許可する”と選択するユーザーは全体の20%にしか満たないといわれていますが、その結果として広告のパフォーマンスが低下しているようです。
     
    マーケティングサービス会社Consumer Aquisitionのブライアン・ボウマン氏によれば、まだATTの影響の全貌はわかっていないとのことで、同氏は7月末までにより具体的な数字となって現れてくると推測しています。
     
    ボウマン氏いわく、30%〜40%の収益減がすでに生じているクライアントもいれば、あまり影響を受けていない人もいるとのことで、混沌とした状況が続いているようです。

    中小規模の開発者が最も影響を受ける?

    ボウマン氏によると、ATTの影響を特に受けやすいのは中小規模の開発者であるとのことです。経済的にアプリ内課金に切り替えるのが容易でなく、ビジネスモデルの変更が難しいためです。
     
    ボウマン氏は、広告費はAndroidへと流れつつある、ともGamesBeatsとのインタビューの中で述べています。
     
    7月初旬には、ATTによりAndroid端末向けの広告費が高騰している、と報じられたばかりです。
     
     
    Source:GamesBeats via AppleInsider
    (lexi)

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    この記事を書いた人

    ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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