Appleの風力発電パートナー企業、中国でのウイグル人のジェノサイドに関与していた
Appleは2016年、再生可能エネルギープロジェクトで中国企業Xinjiang Goldwind Science & Technologyとパートナーシップを結びましたが、同企業が中国でのウイグル人のジェノサイドに関わっていたことが研究イニシアティブの調査により明らかになりました。
ジェノサイドへの関与を裏付ける複数の証拠が明らかに
Tech Transparency Projectの報告書によれば、Appleのパートナー企業Goldwindは2016年に同社の工場から500マイル(約805キロ)離れたところにある新疆ウイグル自治区南西部ホータン地区から“労働輸出”を受けたことを示す証拠が見つかったとのことです。
これが労働者の移送だったのかどうかは、政府側の文書が削除されているためわかりませんが、Goldwindのウイグル人ジェノサイドへの関与を裏付ける別の根拠も示されています。例えば、Goldwindの創業者で会長のウー・ガン氏が、新疆ウイグル自治区でのウイグル人のイデオロギー教育を促す中国政府のキャンペーンに参加していたことがわかっています。
Goldwindは、2020年にアメリカ合衆国財務省が“新疆ウイグル自治区の少数民族に対する深刻な人権侵害に関連している”として制裁対象とした準軍事的組織とビジネス関係を持っていたことも判明しています。
Appleは、2030年までに中国サプライチェーンのカーボンニュートラルを目指して2016年にGoldwindとパートナーシップを結んだことで知られています。
中国クリーンエネルギー基金から支援を受けていたかは不明
Appleは2018年に3億ドル(当時約338億円)規模のクリーンエネルギー基金を中国に創設し、3カ所に風力発電施設が建設されたと2019年に発表しましたが、今回問題となっているGoldwindが同基金から支援を受けていたかどうかは明らかになっていません。
なお、Tech Transparency Projectの報告書には、Appleの別のサプライチェーンパートナー企業が求人募集に差別的な用語を使用していたとも記されており、事実の究明が望まれるところです
Source:Tech Transparency Project via AppleInsider
(lexi)