Apple副社長「クリーン・エネルギーは雇用を奪うのではなく経済機会を与える」

apple park 屋根 リサ・ジャクソン イベント

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新たな雇用を生み出す一方で旧来の職が失われかねないため、しばしば功罪が議論されるクリーン・エネルギー(再生可能エネルギー)推進政策ですが、Appleリサ・ジャクソン副社長は誰にとっても恩恵がもたらされると考えているようです。

経済的な機会をもたらすと強調

米バラク・オバマ政権下で環境保護長官を務め、現在はAppleの環境・政策・社会イニシアティブ担当副社長として辣腕を振るうリサ・ジャクソン氏は、同社が推し進める再生可能なクリーン・エネルギー事業の意義を改めて指摘しました。
 
Forbesのインタビューに対し、ジャクソン氏は民間企業がクリーン・エネルギーの要件を満たすために明確な基準を設けるべきだと述べ、目標達成のためのプロセスを透明化することが重要だと説きました。
 
一方で、クリーン・エネルギーの推進が経済の混乱や雇用喪失を招くのではないかとの懸念については、一定の理解を示しつつも「雇用を奪うのではなく、経済的な機会をもたらすものだ」と強調、地域住民やサプライヤーとの積極的な対話によって、ポジティブな変革が起きていくと述べました。
 
同氏によれば、使用する電力をすべてクリーン・エネルギーで賄う目標について、Apple自身もサプライヤーと徹底的に話し合っているのだそうです。2021年3月には、主要サプライヤー110社以上と協力し、Apple製品の製造に使用する電力を100%再生可能エネルギーに切り替えていくことが発表されています。これによって、年間1,500万トン相当の温室効果ガス(道路から340万台以上の自動車を排除するのに匹敵)が削減される見込みです。

本社もクリーン・エネルギーで稼働

ちなみにAppleの本社であるApple Parkは、ソーラーパネルやバイオガスを活用し、100%クリーン・エネルギーで稼働しています。
 
また、iPhone12シリーズが発表されたタイミングで、iPhoneは環境に配慮すべくイヤホンと電源アダプタが非同梱となっています。さらにiPhone12に内蔵されているマグネット(磁石)も100%リサイクルであることが、リサ・ジャクソン氏本人の口から明らかにされています。
 
 
Source:Forbes via AppleInsider,Apple
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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