「App Storeの成長は我々の予想以上」アナリストが見通し修正

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一時は減速が懸念されたApp Storeの成長率ですが、再び勢いを取り戻したことを受け、投資銀行Morgan Stanleyが2021年第2四半期(4月〜6月)の収益見通しを上方修正しました。

下方修正から一転

Morgan Stanleyで主席アナリストを務めるケイティ・ヒューバティ氏は、2021年第2四半期(4月〜6月)において、App Storeの収益が予想以上に好調となる可能性を示しました。
 
ヒューバティ氏は当初、5月で前年同月比7%の成長を見込んでいましたが、新たな投資家向けレポートでは5ポイント高い12%へと上方修正しました。これに伴い、4月末時点では前年同期比19%増から11%増へと下方修正していた第2四半期の収益を、一転して14%増へと上方修正しました。
 
確かに3月〜4月にかけては収益の増加スピードが減速気味だったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の状況が依然として大きく改善されないにもかかわらず、5月が想定以上の収益増だったそうです。そのため同氏は、6月も同様に勢いがそのまま続くと判断、四半期でMorgan Stanleyが立てた予測を上回ると見ています。米国などの一部地域で成長率の減速が見られますが、台湾やカナダ、ドイツ、フランスといった市場では好調なことが後押しとなったようです。

利益率の高いApp Store

先日発表されたAppleの決算報告では、App Storeを含むサービス部門の売上高は169億ドル(約1兆8,500億円)となり、前年同期比で28%増と過去最高を記録したことが分かっています。全体の売上高でみれば、App Storeが占める割合は大きくありませんが(あくまでもiPhoneが中核です)、利益率が高いためにAppleの収益構造をしっかりと支える存在です。
 
Epic Gamesとの裁判の動向によっては、30%の“Apple税”が今後大きく見直される可能性があるものの、少なくともこの構造は向こう数年は変化がないと見てよさそうです。ヒューバティ氏も、Appleの第2四半期決算について「極めて強気(increasingly bullish)」で臨むべきだと考えており、Appleの目標株価(12カ月以内)を161ドル(約17,600円)に設定しています。執筆時点(5月28日)でAppleの株価は125ドル(約13,700円)となっています。
 
 
Source:AppleInsider,WSJ
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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