AI研究者のサミー・ベンジオ氏、Googleを離れAppleに入社

Apple Park

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Googleで人工知能(AI)の研究チームを率いていたAI研究者のサミー・ベンジオ氏がAppleに加わった、とReutersが伝えています。同氏はジョン・ジャナンドレア氏のもと、AppleのAI研究ユニットを牽引するとみられています。

AI研究分野の重要人物がAppleに入社

著名研究者のサミー・ベンジオ氏は今年4月、Googleの社内向けメールで退職する考えを明らかにしました。ベンジオ氏は“他の刺激的な新たな機会”を追求するとのことでしたが、今回同氏がAppleに雇い入れられたこと判明しました。
 
ベンジオ氏は、同じくGoogle出身で現在Appleで機械学習とAI戦略の上級副社長を務めるジャナンドレア氏の指揮下でAI研究に携わる見通しです。Appleはベンジオ氏の社内での役割についての質問に対してノーコメントとしています。
 
ベンジオ氏はGoogle Brain研究チームの初期リーダーの一人で、画像、発話やその他のデータの分析に使用される今日のAIシステムの礎(いしずえ)となる“ディープラーニング”アルゴリズムを発展させた人物として知られています。

同僚の解雇が原因でGoogleを退社か

ベンジオ氏のGoogle退社は、同僚だった科学者のマーガレット・ミッチェル氏の解雇が原因である、とReutersが報じています。ミッチェル氏の解雇理由は、電子ファイルを社内から持ち出したため、と説明されています。
 
ミッチェル氏の解雇は、同じくGoogleでAI研究者として務めていたティムニット・ゲブル氏の解雇と密接に関わっているとされています。ゲブル氏は昨年12月に研究論文を取り下げなかったことを理由に解雇されており、従業員の多様性を高める取り組みや製品の批判がGoogleの反感を買ったとの見方が濃厚とされています。
 
Reutersによれば、ミッチェル氏は「人種と性別の不公平に関する問題を提起し、ゲブル氏の不当な解雇について発言しようとした」とのことです。
 
Appleへの入社が報じられたベンジオ氏は、上記2名への支持を表明していたとされています。
 
 
Source:Reuters [1], [2]
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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