Appleの採用で再び脚光浴びるUWB技術

HomePod mini

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AppleはiPhone11シリーズ、iPhone12シリーズなど、複数の自社製品に超広帯域無線(UWB)チップを搭載、この技術を利用するアプリケーションに関心を持っているようです。
 
しかしUWBの普及促進を目指す業界団体への加入には興味がないようだと、台湾メディアDigiTimesが伝えています。

UWBは新しい技術ではない

AppleはiPhone11シリーズで初めて自社製品にUWBチップを搭載、その後、後継となるiPhone12シリーズだけでなく、Apple Watch Series 6、HomePod miniにも採用しています。
 
そもそもUWBは、決して新しい技術ではありません。高精度での位置検出が可能で、電波妨害に強く、消費電力が少ない高速無線データ通信技術として、2000年代初めに注目を集めました。
 
しかしその後、無線LANの高速化などにより普及に至らず、消費者向け製品からはほとんど姿を消してしまいました。

再び脚光を浴びつつあるUWB

ところがAppleがiPhoneなどに採用したことにより、UWBが再び脚光を浴びつつあります。
 
DigiTimesによれば、UWB技術を自社製品に取り入れているのはAppleだけではありません。SamsungもGalaxy Note 20 Ultra、Galaxy Flip 2にUWBチップを搭載したほか、XiaomiもスマートフォンMi 10シリーズに加え、その他のスマート家電に採用しています。
 
またOppoやVivoなどの中国スマホメーカーも、フラッグシップスマホにUWB技術を導入する見通しです。

AppleはUWB業界団体加入には興味なし?

こうしてスマホ業界におけるUWB技術導入のきっかけを作ったAppleですが、UWB技術を推進するUWB AllianceやFiRa (fine ranging) Consortiumなどの業界団体へ加入する気はなく、むしろUWBのデジタルカーキーへの活用を進めるCar Connectivity Consortium (CCC)に関心を持っているようだ、とDigiTimesは記しています。実際Appleは、CCCには加入しています。

 
 
Source:DigiTimes
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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