英BBC、Apple MusicやSpotifyなどで差別的なコンテンツの配信を確認
英国営放送BBCが、Apple MusicやSpotifyなどの音楽ストリーミングサービスに対し、ユダヤ人や同性愛に反対する差別主義者(racist)のコンテンツが配信されていないかの調査を行いました。その結果、多くのストリーミングサービスで、差別を扇動するようなコンテンツが複数確認されたそうです。
白人至上主義やホロコースト賛美を確認
英政府は先日、音楽ストリーミングサービス上での楽曲再生について、アーティストが適切な支払いを受け取っているかの調査を開始すると発表しました(Apple Musicの場合は1再生≒0.01円だと言われています)。
これに合わせて国営放送のBBCも、Apple MusicやSpotify、Deezer、YouTube Musicといった有名音楽ストリーミングサービスで、差別主義的なコンテンツが配信されているかを調査しました。
その結果、アーリア人を称える白人至上主義やアドルフ・ヒトラーのスピーチ抜粋、ホロコーストの賛美を繰り返すバンドなど、様々な問題含みのコンテンツが確認されたそうです。
Apple Musicはガイドラインの徹底を表明
BBCの指摘に対し、AppleはすでにApple Musicで問題となった楽曲の大半を非表示にしたとコメント、「こういったコンテンツを送信する配信者や権利保有者を禁止する、強固な編集ガイドライン」を今後も徹底していくと述べました。また、SpotifyやYouTube Musicも明確なポリシー違反であることを認めました。
ただし、BBCによると特別な検索能力がなくとも、問題含みの楽曲が少なくとも20曲以上簡単に見つかったそうです。
Apple側も様々な対応を採ってきた
もちろん、Appleも差別主義的なコンテンツを放置しているわけではありません。
過去には陰謀論を唱えるアレックス・ジョーンズ氏のアプリをApp Storeから排除、自社プラットフォームから永久追放しています。また、楽曲の内容が問題がない場合でも、女性暴行事件を起こしたR・ケリー(R. Kelly)など、不適切な行動を起こしたアーティストの楽曲をApple Musicから取り下げています。
さらに2020年6月には、警察官によるジョージ・フロイドさんの暴行死を受けて、Apple Musicが人種差別撤廃を訴える「Black Out Tuesday」に参画しています。
Source:BBC via AppleInsider
(kihachi)