本当?HuaweiがHonorブランドを売却するとの観測登場〜従業員は否定
著名なアナリストであるミンチー・クオ氏が、Huaweiが自社ブランドの「Honor」を他社に売却する可能性が高いとの衝撃的なレポートを発表したとされ、物議を醸しています。
売却すればHonorブランドは生き残る
Huaweiは社名の「Huawei」以外にも、サブブランドとして「Honor」を有しています。
サブブランドでありながら、スペックは競合他社のハイエンドモデル顔負けで、2020年4月に登場した「Honor 30 Pro+」は、最新鋭のKirin 990 5Gチップに最大12GBのメモリ、5,000万画素のクアッドカメラを搭載しています。カメラ性能もDxOMarkのスコアで125を記録しており、iPhone11 Pro Maxの117を上回っています。
国内外の幅広いユーザーから支持を集めてきた「Honor」ブランドは、Huaweiにとって「Huawei」と合わせて文字通り“両輪”です。
しかしニュースサイトGSMArenaによると、正確な予測で知られるTF Securitiesの名物アナリストことミンチー・クオ氏が、Huaweiは「非常に高い確率で」Honorブランドを他社に売却するとのレポートを発表したそうです。米中貿易摩擦による禁輸措置リスト(エンティティリスト)入りが理由で、売却によってHonorは米政府からの制裁を免れるだろう、と同氏は見ているとのことです。
従業員は否定、現時点では事実か不明
仮に事実であれば、売却はHonorやHuaweiにとってのみならず、サプライヤーにとっても歓迎でしょう。例えば、米政府による半導体輸出禁止措置の煽りを受け、台湾TSMCはHuaweiとの取引を終了せざるを得なくなりました。しかしHonorが他のベンダーに売却されれば、TSMCは他社チップ(従来のHonorはHuawei傘下のHiSiliconが設計したチップを搭載)の量産を通して、売上を増やすことが可能です。
クオ氏は「(売却案が)こじれる可能性もある」と述べているそうですが、中国SNSの微博ではHuaweiの従業員が事実無根だと反論しており、レポートを紹介したニュースサイトIT之家は記事を削除しています。また、ニュースサイトGSMArenaも「(正確なクオ氏にしては)珍しいミスのように見える」と指摘しており、衝撃的な内容であるだけに続報が待たれるところです。
Source:IT之家(Googleキャッシュ),GSMArena,DxOMark
Photo:YouTube-HONOR
(kihachi)