音楽ストリーミングサービス、成長が頭打ち?初の直前期比売上減

Apple Music

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2020年第2四半期(4月〜6月)の音楽ストリーミングサービスの売上高は、前年同期比ではプラスでしたが、直前期比では、初めて売上高が2%減少しました。成長スピードが鈍っているものの、回復の兆しも見えています。

前年同期比でプラスも、直前期比で初のマイナス成長

調査会社Counterpoint Researchは10月6日、2020年第2四半期の世界音楽ストリーミングサービス市場の動向に関するレポートを発表しました。
 
2020年第2四半期の音楽ストリーミング売上高は、67億ドル(約7,100億円)で、前年同期比で13%のプラス成長となりましたが、直前の第1四半期からは2%の減少を記録しました。
 
成長を続けてきた音楽ストリーミング市場の売上高が、直前期を下回るのは初めてのことです。
 
音楽ストリーミングサービスの有料会員数は、前年同期比29%増で順調に見えますが、第1四半期は前年同期比35%の伸びを記録していたのと比べると、勢いに衰えが見られます

各社のディスカウントや広告売上減が影響か

音楽ストリーミングサービスの売上高が減少した理由について、Counterpoint Researchのアナリストは、3つの理由を挙げています。
 

  • 各サービスが数カ月間の無料期間などのディスカウントを提供している
  • 解約や無料プランに移行しようとするユーザーを引き留めるため、料金を下げている
  • コロナ禍の影響で広告売上が減少した

 
しかし、Counterpoint Researchは「音楽ストリーミングサービスの売上高は6月末から回復基調にあり、2020年第4四半期(10月〜12月)にはコロナ禍前の状態に戻るだろう」と予測しています。

Apple Musicは有料会員数シェア21%で2位

音楽ストリーミングサービスの有料会員数のサービス別シェアは、1位がSpotify (34%)、2位がApple Music(21%)、3位がAmazon Music(15%)、4位がTencent Music(12%)、5位がYouTube Music(5%)でした。
 
Counterpoint 音楽ストリーミング 2020年第2四半期 有料会員数シェア
 
無料会員を含めた月間アクティブユーザー数では、Tencent Musicが26%でシェアトップ、2位がSpotify(12%)、3位がYouTube Music(10%)の順でした。

Appleは「Apple One」を今秋開始予定

Appleは9月に開催したイベントで、Apple Music、AppleTV+、Apple Arcade、iCloudストレージをまとめたバンドルサービス「Apple One」を2020年秋に提供開始すると発表しました。
 
Apple Music
 
「Apple One」の月額料金は、個人が1,100円、最大6人で共有できるファミリーが1,850円です。
 
この金額は、Apple MusicとiCloudストレージの2サービスを単体契約した場合の合計料金とほぼ同額で、AppleTV+とApple Arcadeが利用できる計算です。
 
 
Source:Counterpoint Research
Photo:Apple (1), (2)
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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