コロナ接触確認アプリをインストールしていないと入店拒否〜英国でトラブル多発
日本でもマスクをせずに飲食店に入店しようとして店側とトラブルになった事件が度々報じられますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する危機感の違いが原因で対立が起こるのは海外でも同じです。英国では現在、新型コロナウイルスの接触確認アプリ「NHS COVID-19」のインストールを巡って、飲食店と客の間でトラブルが続出しているようです。
インストールは法律で義務付けられていない
英国の国民保健サービス(National Health Service:NHS)が提供する新型コロナウイルス接触確認アプリ「NHS COVID-19」は、Bluetoothを通して感染者と接触した人物をプライバシーに配慮する形で特定する仕組みです。新型コロナウイルスの拡散防止や追跡に役立つとあって、英国内では多くのスマートフォンユーザーが積極的にダウンロードしています。
しかしアプリをインストールする義務は存在せず、あくまでも要請に留まっているため、インストールしていない市民も多く存在します。しかし、そうした人々に対してリスクを抱き、飲食店が入店を拒否し、トラブルになる事例が数多く発生しているようです。店舗側は、NHSの定めた独自のQRコードを掲載する義務があります。
店側とトラブルになったとの報告多数
英ノッティンガム在住のマーク・セヴィアさんは、アプリをインストールしていないだけで3店舗から入店を拒否されたと憤ります。ようやく受け入れてくれた店舗でも着席するや否や、マネージャーが飛んできてアプリのステッカーを指差し、インストールするよう強く要求してきたそうです。
セヴィアさんが入店を拒否する法的根拠を問いただすと、マネージャーは文句を言いながら引き下がりましたが、そこで金を払って食事をする気にもならず、結局は自宅で飲食することに決めたのだとか。「(入店を断ってきた)3店舗のアプリの信者たちは、いずれも若くて傲慢だった。古い人間にはアプリのインストールが大変だということが分からないんだよ。拒否されるだけでも十分に酷いが、公衆の面前で恥をかくのはもっとばつが悪い」
トラブルになったのはセヴィアさんだけではありません。TwitterなどのSNS上では、アプリをインストールしていないだけで入店や食事の供給を断られたといった報告で溢れ返っています。日本にも厚生労働省がリリースした接触確認アプリ「COCOA」が存在しますが、幸か不幸か英国のようなトラブルが続出しているとの声は聞こえてきません。
Source:Daily Mail
(kihachi)