Apple、クックCEO後継者選びに着手か〜次のCEOは誰に?
ティム・クック最高経営責任者(CEO)およびApple役員らは、次世代のAppleを担う役員の育成と、次のCEO選びに目を向け始めたようです。Bloombergが報じています。
2011年8月にCEOに就任したクック氏
クック氏(59)が故スティーブ・ジョブズ氏からCEOの座を引き継いたのは2011年8月。同氏のCEO就任から今年で10年となります。この10年間でAppleは大きく成長し、株式時価総額は今年8月に、米国企業史上初の2兆ドルを突破しました。
クックCEOと共にAppleを率いてきた役員会のメンバーの多くは55歳〜60歳と、前の世代の役員会が退いた年齢に達しつつあります。そのためAppleは現在、次世代の役員メンバーの育成、発掘に取り組んでいるようです。
しかしこれほどの大企業を率いていくのは並大抵のことではありません。これからのAppleは、世界的に高まりつつある反トラスト関連の訴えに対処しつつ、アプリ開発者らとより強力な関係を築き、メイド・イン・中国への依存度を下げ、iPhoneを超える新たなハードウェアやサービスを開発していく必要があるからです。
今すぐ引退なら後任はウィリアムズ氏か
現時点ではクックCEOが引退する兆しはありませんが、万一明日にでも同氏が引退を決断した場合は、現在57歳のジェフ・ウィリアムズ最高執行責任者(COO)が後任となるのは確実だろうと、Bloombergは記しています。
ウィリアムズ氏は2013年にApple Watch開発とAppleの健康関連事業の責任者となり、昨年はジョナサン・アイブ氏の退社に伴い、デザイン部門の指揮も引き継いでいます。
ウィリアムズ氏はクック氏と同じく実用主義で、ビジョンを重視するジョブズ氏や、Appleを去った元デザイン・チーフのジョナサン・アイブ氏とはタイプが異なります。クックCEOのもとでAppleが成功してきたことを考えると、Appleが大きく方針変更することは考えにくいと、Bloombergは記しています。
したがってクックCEOの後任は、ウィリアムズ氏ではなくても、クック氏と似た考え方を持つ人物が選ばれる可能性があります。
Source:Bloomberg
Photo:Tim Cook/Twitter
(lunatic)