日本のスマホ料金は高い?総務省が国際比較調査の結果を公開

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    総務省は6月30日、世界6都市の通信料金を比較した「電気通信サービスに係る内外価格差調査」の令和元年度調査結果を発表しました。東京のスマートフォン料金を、世界6都市の中で比較しています。

    世界6都市の料金を比較

    総務省による「電気通信サービスに係る内外価格差調査」は、東京、ニューヨーク、ロンドン、パリ、デュッセルドルフ、ソウルの6都市における通信料金を比較対象にしています。
     
    スマートフォンは、利用モデルとして設定した音声通話65分/月、メール108通/月に加え、データ通信を2GB(小容量)、5GB(中容量)、20GB(大容量)として比較しています。
     
    総務省による同調査は、2018年に菅官房長官が「日本の携帯料金は高すぎる、あと4割下げる余地がある」と発言して注目を集めた翌月に公開されて注目を集めました。
     
    なお、国際比較においては、OECDが公表する購買力平価を用いて比較しており、年によって購買力平価が異なるため、参考として提示されています。
     
    調査では、フィーチャーフォン、FTTH、固定電話についても国際比較を行っています。

    東京の料金、20GBでは最も高い結果に

    スマートフォン(MNOシェア上位3社〜4社)の料金を、データ通信容量が2GB、5GB、20GBで比較したのが以下のグラフです。
     
    料金は容量ごとに最も安い事業者のものを採用しており、日本では2GBと5GBがソフトバンク(ワイモバイル)、20GBはKDDI(au)の料金が使われています。
     
    グラフ左端にある東京の料金と、6都市中での順位(1位が最も高い)は以下のとおりです。
     

    • 2GB:2,758円(3位)
    • 5GB:3,858円(2位)
    • 20GB:6,877円(1位)

     
    2GBと5GBではニューヨークの高さが突出し、東京はソウルと僅差で2位と3位になっています。20GBではニューヨーク(6,865円)と僅差で東京が最高額となっています。
     
    総務省「電気通信サービスに係る内外価格差調査(令和元年度調査結果)」
     
    2017年度、2018年度からの3年間の推移を示したのが以下のグラフです。ただし、年によって比較に用いる購買力平価が異なることに注意が必要です。
     
    東京は、2GB、5GB、20GBのいずれも、2018年度にいったん下がった料金が2019年度に上昇しています。
     
    総務省「電気通信サービスに係る内外価格差調査(令和元年度調査結果)」
     

    東京のMVNO料金は各容量ともNYに次ぎ2番目に高い

    スマートフォン(MVNO)では、最もシェアが高い事業者の料金プランを比較しており、日本では楽天モバイルの料金が使われています。
     
    グラフ左端にある東京の料金と、6都市中の順位は以下のとおりです。
     

    • 2GB:2,455円(2位)
    • 5GB:3,302円(2位)
    • 20GB:6,162円(2位)

     
    各容量とも、東京はニューヨークに次いで2番目に高い料金となっています。
     
    総務省「電気通信サービスに係る内外価格差調査(令和元年度調査結果)」
     
    2017年からの推移を示したのが、以下の折れ線グラフです。東京の料金は各容量ともにこの3年間で大きく変わっていないことが分かります。
     
    総務省「電気通信サービスに係る内外価格差調査(令和元年度調査結果)」
     
     
    Source:総務省
    Photo:Picjumbo
    (hato)

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