中国で有名俳優のiPhone11プレゼント企画が大炎上〜Huawei以外は裏切り者?

huawei iphone 炎上

iPhone11 Pro カメラ
 
ネット配信でiPhone11 Proをプレゼントすると告知したところ、なぜHuaweiではないのかとの愛国的非難が殺到し、有名俳優が釈明に追われる出来事が中国で発生しました。

何気ないプレゼント企画が大炎上

芸能人がSNSで動画配信を行い人気を博すのは、中国に限らず世界各国どこでも同じです。 中には視聴者に向かって話しかけるだけでなく、プレゼント企画を行う配信者もいます。中国の人気俳優チェン・フー(陳赫)氏もそのうちの一人で、29日に生放送の予告とともに視聴者に対し、888元と8,888元(約11,300円と約134,200円)の現金(お年玉)、計8台のiPhone11 Proを抽選でプレゼントすることを明らかにしました。
 
ところが、この予告はとんでもない“炎上”を引き起こしてしまいます。チェン・フー氏の予告は愛国的なネットユーザーによって瞬く間に拡散され、彼のSNSには「なぜHuaweiをプレゼントしないのか」「私はiPhoneではなくHuaweiが欲しい」「AppleをHuaweiに変えなければ、観に行かない。一人で遊んでな」「国産スマートフォンを支持しろ」「Huaweiでないなら観ない」など、大量の罵倒や非難が書き込まれてしまいました。
 
huawei iphone 炎上
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もともと中国国内では人気の高いHuaweiですが、現在は米中貿易摩擦の煽りを受け、米政府から輸出規制リスト(エンティティ・リスト)に加えられているため、国内消費者の“愛国買い”によって支えられています。2020年4月に実施された調査でも、減少するAppleとは対照的に、Huaweiが大きくシェアを増やしていることが分かります。
 
慌ててチェン・フー氏はコメントを発表、次回はHuaweiをプレゼントすると約束しましたが、一度発生した炎上はすぐに鎮火しません。終いには「再びAppleを購入すれば、芸能界から出ていく羽目になるだろう」といった過激なコメントが2万件以上もの“いいね”を集める事態にまで発展しました。

謝罪に追い込まれた飲食店も

HuaweiのスマートフォンではなくiPhoneをプレゼントすることで起きる炎上は、チェン・フー氏の事件が初ではありません。
 
ニュースサイトMyDriverによると、少し前にも飲食店のオーナーが優秀な従業員にiPhone11をプレゼントしたとSNSに投稿したところ、今回と同じようにネットユーザーからの攻撃に遭ったそうです。
 
この時も1万件以上もの“いいね”を集めたのは「Appleのプレゼントで、来月の業績がV字回復することをお祝いします。倒産するまでな」といった皮肉たっぷりのコメントでした。最終的にこのオーナーは「過ちに気づき、Huaweiと交換しました。国家を支持します。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪しますが、それでも炎上は収まりませんでした。
 

huawei iphone 炎上

 
いかに愛国心にもとづく指摘とはいえ、このようにiPhoneを使ったりプレゼントしたりすることさえ躊躇われる状況は、さすがにHuaweiも望んでいないでしょう。心無い中傷をネット上で行う前に胸に手を当てて考えるべきなのは、日本も中国も変わりません。
 
 
Source:MyDriver
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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