AppleとBroadcom、米名門大の特許侵害で計1,200億円の巨額賠償命令下る

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    米カリフォルニア州の連邦裁判所は29日、カリフォルニア工科大学(CalTech)の所有する特許を侵害したとして、AppleとBroadcomに対し計11億ドル(約1,200億円)の支払いを命じました。

    Appleは900億円超の負担

    AppleBroadcomが侵害したとされる特許は、Wi-Fi通信技術に関連する内容で、iPhoneやiPad、Mac、Apple Watchなど幅広いApple製品が使用しているため、莫大な損害賠償額となります。
     
    2010年にライセンス契約を交わした場合を仮定し、同大学の弁護士が算出した損害賠償額は、Appleが8億3,800万ドル(約912億円)、Broadcomが2億7,000万ドル(約294億円)でした。特許侵害の対象となるApple製品1台につき、Appleが1.40ドル(約152円)、Broadcomが26セント(約28円)となります。

    CalTechが訴えたのは2016年

    今回の訴訟でAppleは、Broadcomから提供された一般的なWi-Fiチップを使用していただけで、カリフォルニア工科大学の特許に抵触するエンコード/デコード技術を開発してはいないとし、不正行為として責任を負う必要はないと反論していました。またApple、Broadcomともに、仮に特許を侵害していたとしても、巨額賠償には当たらないとも主張していました。
     
    しかし、こうした主張は連邦地裁によって退けられた格好です。カリフォルニア工科大学が両社を訴えたのは2016年6月なので、ひとまず4年越しでの決着となりますが、ともに今回の判決を不服として上訴を表明しており、泥沼の裁判劇は今後も続きそうです。
     
    なお、Appleには先日もカナダ企業WiLanへの賠償命令が下されたばかりですが、賠償額は約92億円でした。比較すると、いかに今回の賠償額である計1,200億円が桁違いかが分かるというものです。
     
     
    Source:AppleInsider,Bloomberg
    (kihachi)

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    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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