Appleエンジニア、新型Mac Proの静音設計の秘訣を語る

Appleエンジニアたちが、12月10日付けで注文受付が開始されたばかりの新型Mac Proのノイズ哲学について、米技術誌Popular Mechanicsに語っています。
表面面積を広げるチーズろおし器のパターン
チーズおろし器のような外観デザインが特徴の新型Mac Proですが、この特有のパターンは、コンピュータのノイズ制御の観点から見ると合理的であるとのことです。
「(パターンにより)多くの表面面積が得られることは非常に有益だ」と、Appleのハードウェアエンジニアリング部門のヴァイスプレジデントを務めるジョン・ターナス氏は述べています。
チーズおろし器のようなパターンは、Mac Proのボディだけでなく、Pro Display XDRの裏面にも採用されています。デバイスの熱を逃がすのに、通常フィンを設けた筐体とヒートシンクが使用されますが、ディスプレイを90度回転させたときに空気の流れが変わってしまうため、別の解決策が必要でした。
「(ディスプレイが)どの方向に向いていても自由に空気が流れるようにしたかった」と、ターナス氏はコメントしています。
冷却ファンの配置も工夫
Macコンピュータは一般的にノイズが少ないことで知られていますが、Appleの製品デザイン部門のシニア・ディレクター、クリス・ライテンバーグ氏はノイズ制御の哲学を語りました。
「数年前から、冷却ファンの配置の変更にとりかかった。力学的にはバランスが取られているが、翼通過周波数の観点から見るとランダム化されている。それゆえ高調波が発生しないため、うるさく感じない」
「特定の音圧レベルのものを心地良く感じることがある。しかし、低い音圧レベルのものは神経をすりおろし、最悪に聞こえる」
「ノイズがまったく聞こえないか、聞こえたとしても心地良いものでなくてはならない」と述べ、ライテンバーグ氏は新型Mac Proの静音設計のあり方についての説明を締めくくりました。
Source:Popular Mechanics via AppleInsider
Photo:Apple
(lexi)