世界スマートフォン市場、SamsungとHuaweiはさらにシェア拡大


 
2019年第3四半期(7月〜9月)における世界スマートフォン出荷台数は3.8億台となり、1位、2位のSamsungとHuaweiがさらにシェアを伸ばす一方、3位のAppleのシェアが縮小したことがわかりました。

7カ月連続の前年同月比割れを9月は回避

調査会社Counterpoint Technology Market Researchの最新報告書によると、2019年第3四半期の世界スマートフォン出荷台数は、同年第2四半期(3.798億台)からほぼ横ばいでした。
 
インドと中国の需要が増え、Samsung、Huawei、Realmeが出荷台数を伸ばしたため、7カ月連続の前年同月比割れを9月は回避できた、とCounterpointは報告しています。
 
同社のリサーチアナリストであるショビット・スリバスタバ氏はインドと中国での需要増について、インドでは「ディーワーリー(10月末から11月初めに6日間かけて行われるヒンドゥー教のお祝い。買い物をすると縁起がよいとされる)」に備えベンダー各社が流通在庫を増やしたこと、また中国では10月の国慶節の大型連休前に需要が増えたことが背景にあると説明しています。

上位3社の状況

シェア首位のSamsungは、前年同期比8.4%の成長をみせ、世界スマートフォン市場の5分の1強を獲得しました。Counterpointは、これにはNote10およびGalaxy Aシリーズが貢献しており、商品ポートフォリオの見直しによって、利益率も改善していると分析しています。
 
2位のHuaweiは米中貿易摩擦により海外市場では厳しい状況にあるものの、中国市場については4割のシェアを獲得しています。
 
AppleのiPhoneの出荷台数は4%減少し、売上は前年同期比11%減となりました。しかし最新のiPhone11に対する高評価が四半期の終わりに見えてきており、年末商戦の兆しは明るいと、Counterpointは記しています。

BBK Groupは世界最大のスマホ製造グループに

Samsung、Huaweiとともに出荷台数を伸ばしたRealmeは、前四半期に続き、最速で成長した企業となっており、世界市場でのランキングも登場以来、着実に上昇しています。特にインド市場では好調で、4四半期連続でインド市場でのトップ5メーカーにランクインしています。
 
またBBK Group (OPPO、Vivo、Realme、OnePlus) は世界最大のスマートフォン製造グループになりつつあり、世界のスマートフォン市場の20%強を占めています。そしてグループのうち3社がトップ10入りしています。
 

 
 
Source:PR Times/Counterpoint Technology Market Research
Photo:Flickr/Alberto Mari
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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