Apple、特設Webサイト「プライバシー」で最新の保護機能を紹介


 
Appleは、特設Webサイト「プライバシー」を刷新しました。Safari、マップ、写真、メッセージ、Siriなどの主要アプリについて、ユーザーのプライバシーを保護する仕組みや機能を紹介しています。

「プライバシーは、基本的人権です」

Appleの「プライバシー」Webサイトは約2年前に開設されていますが、刷新後も冒頭で「プライバシーは、基本的人権です」の一文で始まる、Appleの製品設計思想が語られています。
 

 
Appleは「ユーザーが体験や情報を誰と共有するかはユーザー自身が決めるべきである」という考えを説明し、以下のアプリやサービスにおけるプライバシー保護機能を紹介しています。

 

Safari


 
Safariのプライバシー保護機能として、インターネット広告に追跡されるのを防ぐインテリジェント・トラッキング防止機能と、広告主がユーザーを特定する「フィンガープリント」を作成できないようにする機能、プライベートブラウズなどを紹介しています。

 

マップ


 
マップは、サインインが不要なため行き先がApple IDと結び付けられることがなく、検索キーワードなどはApple IDではなくランダムな識別子と関連づけられるほか、意図的にユーザーの位置情報をわかりにくくする「ファジング」によってユーザーのプライバシーを守っていることが説明されています。

 

写真


 
写真アプリが機械学習を使って写真を整理する「メモリー」「共有の提案」は、iPhoneやMacなどのデバイス上で完結しているそうです。iCloudには写真が暗号化されて保護され、写真をクラウド上で処理する「一部の他社サービス」とは違う、と説明しています。

 

iMessageとFaceTime


 
iMessageとFaceTimeでは、メッセージ内容や写真がすべて、送信時にデバイス上で暗号化されています。メッセージの送信相手に合わせた提案なども、全てデバイス上で行われていることが解説されています。

 

Siri


 
Siriに頼んだ内容は原則としてデバイス上で処理され、サーバーに送られる場合でも、情報はApple IDではなくランダムな識別子に関連付けられており、ユーザーと結び付けられることがないことが詳しく説明されています。

 

WalletとApple Pay


 
Apple Payを使って支払いをしても、ユーザーのクレジットカードなどの番号はAppleが保存することも、加盟店と共有することもなく、購入履歴の情報を保存、販売、使用することもない、と安全性が強調されています。

 

ヘルスケア


 
ヘルスケアアプリでは、保存する情報、保存しない情報、情報にアクセスできる人をユーザーが管理できます。データは全て暗号化され、Touch IDかFace IDを使わないとアクセスできない、とAppleは説明しています。

 

位置情報


 
iOS13へのアップグレード後、アプリを初めて起動するとBluetoothの使用許可を求められることに驚いたユーザーも多くいました。これは、Bluetoothを使ってユーザーの位置情報が無断で特定されるリスクからユーザーを守るためのものであることが説明されています。
 
このほか、アプリに対する位置情報の使用許可、バックグラウンド追跡通知、共有する写真の位置情報の管理などについても解説があります。

 

Appleでサインイン


 
ユーザーのメールアドレスを非表示にしながらWebサービスを利用できるiOS13の新機能「Appleでサインイン」は、ユーザーの使用状況を追跡することはありません。

 

App Store

App Storeにあるアプリは、Appleによる厳格な審査を受けたものであり、アプリが写真や現在地などにアクセスする場合は、許可を求めるメッセージが表示され、後からデータの共有を取り消すこともできます。

 

各種サービスやハードウェアのプライバシー保護

このほか、以下のサービスや機能について、ユーザーのプライバシーを守るための機能が紹介されています。

  • エンターテインメントサービス(Apple Music、Apple TV、Apple Arcade)
  • iCloud
  • CarPlay
  • ホーム
  • 教育と子どもたちのプライバシー

 
また、iPhoneなどのハードウェアに搭載されたセキュリティ性能により、ユーザーのプライバシーが守られていることも紹介されています。
 

 

プライバシー保護の姿勢をまとめた動画の日本語版も公開

Apple Japanは、同社のユーザーのプライバシー保護に対する考えを約1分間に集約した動画「iPhoneのプライバシー — シンプルなこと」も公開しています。
 

 
先日、米Appleが公開した動画「Privacy on iPhone — Simple as that」の日本語版です。
 

 
 
Source:Apple
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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