iOS13でアプリが突然Bluetoothの使用許可を要求してくる理由は?
iOS13にアップデートすると、様々なアプリからBluetoothの使用許可を求められます。音楽や動画のストリーミングならいざ知らず、中には一見するとBluetoothとは無縁そうなアプリまで許可を要求してくるため、戸惑ったユーザーも少なくないでしょう。
位置情報をBluetoothで把握している
iOSをアップデートすると、アプリがBluetoothの許可を要求してくる理由は、AppleがiOS13で「ユーザーの同意なしに位置情報にアクセスすることを防止」しているからです。
amazonアプリBluetooth何に使ってるんだろう #ios13 pic.twitter.com/j1G8HCyvfq
— 小林 和央 / dely (@kazkobay) September 21, 2019
なんかLINEがきいてきた。
なんでBluetoothにアクセスするんだろうか?
いままでこれはどのアプリでも見たことありません。昨日iOS13にアップデートしたのとかんけいあるのだろうか pic.twitter.com/RwfEaUaS0X— しゅう (@hideki919) September 20, 2019
実はBluetoothを活用しているのは、イヤホンやキーボードなどのアクセサリーだけに留まりません。位置情報をビーコンが取得する際も、Bluetoothが活用されるのです。ビーコンは、店舗やショッピングモール、時には路上にも設置されています。多くの企業がユーザーの属性から傾向や行動パターンを調べるために、Bluetoothとビーコンを駆使してユーザーの位置情報を把握しているのです。
こうしたサードパーティーによるトラッキングを、iOS13ではユーザーが厳格にコントロールできるようになったというわけです。
同様にアプリによる位置情報の使用頻度も、iOS13では明示されます。例えば下記の画像では、Googleマップが過去3日で93回ユーザーの位置情報を使用したことが通知されるとともに、引き続きバックグラウンドでの位置情報取得を許可し続けるかどうかの選択肢が提示されています。
知らずに「許可しない」を選択する可能性も
ユーザーがBluetoothをコントロールしやすくなったことは、手放しで喜べるのでしょうか。
これまで知らずに位置情報を取得されていた状況を思えば、企業側はともかく、少なくともユーザーにとっては朗報と言えるかも知れません。しかし、ユーザーが必ずしもBluetoothの使用許可を正しく判断できるとは限りません。先述したように、多くのユーザーは普段イヤホンやキーボード、スピーカーくらいでしかBluetoothに馴染みがないからです。
例えば、Googleのメディアストリーミングデバイス「Chromecast」では、セットアップやゲストモード(Wi-Fiに繋がず手元の端末を接続できる)にBluetoothが用いられます。ところが、そうした知識を欠いたままBluetoothを「許可しない」設定にすることで、予期せぬトラブルが発生してしまう可能性があります。
幸いにも、iOS13は「設定」からBluetoothをアプリ毎にコントロールできるので、何かトラブルが起きたらBluetoothの設定を確認してみるのがいいかも知れません。
Source:The Verge
(kihachi)