格安SIMの料金プランの満足度ポイント、MNOを大幅に上回る〜ICT総研

SIM
 
ICT総研は「2019年MVNO格安SIMの市場動向調査」の結果をまとめ、発表しました。インターネットユーザー10,907人に対するWebアンケートの回答結果を基にしています。

個人向けMVNO利用者シェアでは楽天モバイルが首位

スマートフォンに個人向けのMVNO格安SIMを挿して利用しているユーザーに対するアンケートの回答を集計した結果、現在個人ユーザーが利用している事業者は、楽天モバイルが30.2%となり、出現率ベースでトップとなりました。UQコミュニケーションズの「UQ mobile」が15.9%、オプテージ(関西電力子会社)の「mineo」(マイネオ)が12.7%、NTTコミュニケーションズの「OCNモバイルONE」およびインターネットイニシアティブの「IIJmio」が6.1%、LINEモバイルが5.8%で続いています。
 
前回調査(2018年7月)と比較すると、特にUQ mobileとLINEモバイルのシェア拡大が目立ち、この上位6社でシェア76.8%を占める形となりました。
 

料金プランの満足度ポイントはMVNOがMNOを大幅に上回る

個人向けMVNO格安SIMユーザーに対して、10項目の指標でそれぞれ満足度を聞いたところ、「コストパフォーマンスの高さ」(平均74.2ポイント)、「最適な料金プランの有無」(平均72.7ポイント)など、料金面に対する項目の満足度が非常に高い結果となりました(満点は100ポイント)。「最適な料金プランの有無」の満足度トップは、イオンモバイル (78.8ポイント)でした。
 
MNOユーザーにも同じ項目で満足度を聞いたところ、「コストパフォーマンスの高さ」が平均44.6ポイント、「最適な料金プランの有無」が平均46.1ポイントと、MVNOユーザーの満足度よりもかなり低い結果となりました。

通信品質面では依然として低いMVNOの満足度

一方「ホームページ閲覧の品質・安定性」、「ホームページ閲覧の速度」、「動画視聴の品質・安定性」、「動画視聴の待機時間・速度」など、MVNOの弱点とされる通信品質面については、MVNOユーザーの満足度ポイントが低くなっており、前回調査と比較しても、さらに平均ポイントが下がっています。
 
MVNOの中では「ホームページ閲覧の品質・安定性」ではmineoが、「動画視聴の品質・安定性」ではNifMoがトップとなりました。また、「データ通信の速度」については、UQ mobileが前回調査に続いてトップとなっています。
 
 「コールセンターのつながりやすさ」、「コールセンターの対応」など、サポート面の項目についても、他の項目と比較してMVNOユーザーの満足度ポイントは低い傾向が見られます。
 
 「事業者に対する信頼性」については、前回調査までIIJmioが3年連続でトップでしたが、今回調査ではmineoが71.0ポイントでトップとなりました。

総合満足度はmineoがトップに

10項目の満足度項目を総合した「総合満足度」は、mineoが68.6ポイントでトップとなり、LINEモバイル、イオンモバイルがこれに続いています。トップとなったmineoは、「事業者に対する信頼性」、「コストパフォーマンスの高さ」などでの項目でのポイントの高さが、総合満足度に寄与しています。
 

MVNOユーザーの73%がMNOからの乗り換え

総務省によると、MVNOサービスのうち「SIMカード型」の契約数は2019年6月末時点で1,385万契約であり、この1年間で22.9%増加したことになります。
 
移動通信の契約数全体に占めるMVNOサービス契約数の比率は12.2%と、前年同期の11.1%から拡大しました。数年前と比べると成長ペースは鈍くなっているものの、いまだ拡大局面にあることは間違いありません。
 
また今回の調査では、MVNOユーザーの73.0%がMNOから乗り換えたと回答しています。
 

 
 
Source:ICT総研
(lunatic)

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