台湾チップメーカーTSMC、8月の収益が過去最高に〜新iPhone発表直前の報道


 
TSMC2019年8月の収益が過去最高に達した、と台湾メディアDigiTimesが伝えています。

楽観視はできない?

DigiTimesによれば、TSMCの8月の収益は、前年同月比で16.5%増となり、過去最高となる1,061億2,000万台湾ドル(約3,644億円)となったことがわかりました。
 
TSMCはApple製品にチップを供給しているため、今年のiPhoneの売上台数の見通しは明るいのではないかと一見思わせてくれますが、楽観的になる前に考慮すべきことが3つあると米メディア9to5Macは述べています。
 
1つ目は、TSMCにとってAppleのみが主要納入先ではないということです。TSMCは、Apple以外にもHiSilicon、AMD、MediaTekのチップ生産を担っています。ゆえに、TSMCの収益の上昇は、Appleではない別の企業によってもたらされた可能性があります。
 
2つ目は、12月中頃に中国で組み立てが行われているiPhoneに15%の対中関税が課されることです。課税が始まる前に米国内の在庫を大量に確保するためにデバイスの大量発注が行われたのかもしれません。
 
3つ目は、サプライチェーンにつながりを持つアナリストが今年のiPhoneの製造台数は昨年と代わり映えしないとコメントしていることです。同アナリストは、2019年後半に7,500万台のiPhoneが製造されると見ていますが、これは昨年の発注数とほぼ同じ規模にあたります。
 
TSMCは、「N7 Pro」と呼ばれる極端紫外線リソグラフィ(EUV)を使用したプロセスで次世代iPhoneのシステム・オン・チップA13を生産しているといわれています。
 
 
Source:DigiTimes via 9to5Mac
(lexi)

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